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以下に多くのレポートの中から厳選し、サンプルとして掲載しております。
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Contents
Date
Note
特選投資レポート ゴルフパートナー(3074) 2007/04/19
2007/04/22
証券会社向けレポート
特選投資レポート ヒラキ(3059) 2007/01/26
2007/01/29
証券会社向けレポート
特選投資レポート メディシノバ(4875) 2006/07/18
2006/08/13
証券会社向けレポート
特選投資レポート マルマン(7834) 2005/08/22
2005/09/22
証券会社向けレポート
MARUMAN REPORT SA AUGUST 29) 2005/08/22
2005/09/22
英文レポート
コラム「あなたはファンダメンタルズ派?需給派?それともテクニカル派?」 2005/06/21
2005/09/22
億の近道掲載コラム
     
コラム「どうやったら普通の人が億の資産を築けるようになるのか?」 2004/05/24
2004/07/20
億の近道掲載コラム
コラム「同志社交遊録」 2004/05/24
2004/07/20
億の近道掲載コラム
コラム「投資家の心得」 2004/05/31
2004/07/20
億の近道掲載コラム
コラム「春爛漫の株式相場」 2004/03/29
2004/04/04
億の近道掲載コラム
コラム「億の近道マクロセミナー勉強会に参加して」 2004/03/22
2004/04/04
億の近道掲載コラム
コラム「最大の弱気論者がいなくなった?!」 2004/03/08
2004/04/04
億の近道掲載コラム
コラム「”強気か弱気か””上か下か””買いか売りか”」 2004/03/01
2004/04/04
億の近道掲載コラム
特選投資レポート トップカルチャー(7640) 2004/03/11
2004/04/04
証券会社向けレポート
特選投資レポート アルファ(4760) 2004/01/20
2004/04/04
証券会社向けレポート
特選投資レポート 高千穂電気(2715) 2004/01/13
2004/04/04
証券会社向けレポート
特選投資レポート ミロク情報サービス(9928) 2003/07/22
2004/04/04
証券会社向けレポート
特選投資レポート 三光ソフラン(1729)
2003/11/12
証券会社向けレポート
特選投資レポート アルファ(4760)
2003/11/01
証券会社向けレポート
アナリストの目
〜地方発のR&D型企業〜
2003/11/01
(株)GPM 知財レポート
アナリストの目
〜知財戦略を推進する個別企業の動向(地銀編)〜
2003/11/01
(株)GPM 知財レポート
アナリストの目
〜知的財産報告書制度とアナリストレポート〜
2003/11/01
(株)GPM 知財レポート
特選投資レポート 夢真(2362) 2003/09/18
2003/10/20
証券会社向けレポート
特選IPO企業レポート レントラックジャパン(2314)
2002/07/31
証券会社向けレポート
炎の突撃体験談
 「これからどうなる!!カーボンナノチューブの製品開発動向」
2001/11/21
億の近道掲載コラム

特選投資レポート
ゴルフパートナー(コード3074)

  

    IRIS 企業投資レポート  2007年4月19日

 ゴルフパートナー(東証マザーズ―3074)

〜ゴルフ用品の買取・販売事業を展開、ショップ併設型の練習場事業にも参入〜

【会社概要】

株式会社ゴルフパートナー   (URL http://www.golfpartner.co.jp

(英文名:Golf Partner CO.,LTD)

代表取締役社長:石田 純哉(36歳)    設立:1999年6月30日

事業内容:ゴルフ用品の買取・販売

店舗数:直営52店舗、FC163店舗、合計215店舗(07年2月末)     

  本社:〒103-0023 東京都中央区日本橋本町3−7−2 シオノギ本町共同ビル11階

  TEL:03−6667−8222(大代表)  FAX:03−6667−8232

  2007年5月期予想連結売上高:100億15百万円 同経常利益:2億83百万円

  2007年3月末現在発行済み株式数:41,000株

(他に新株引受権による潜在株式数1,683株)

  2007年2月末従業員数:158名

  2007年2月末大株主:アントカタライザー2号投資事業有限責任組合19.00%、アクセスホールディングス13.08%、ソフトバンクインターネットテクノロジーファンド2号10.98%、周 泰鳳7.11%、住友商事6.46%、石田 純哉5.84%、インデックス5.14%

 【株価指標】

  株価:14万4,000円(2007年4月16日終値) 時価総額:59億円

上場時公募価格:55,000円     上場後の終値単純平均:10万7,000円

  上場後の高値:23万9,000円(2007年4月11日)

同  安値: 5万9,000円(2007年3月16日)同中間値:14万9,000円   

【要約】

すべてのゴルファーにとって唯一の存在を目指す」を経営理念に掲げ、その実現に向けて直営店並びにフランチャイズ加盟店の店舗網において、中古のゴルフクラブや新品のゴルフ用品の販売を行っている。中古車買取り業界で見られるサービスと同様に、共有在庫・価格査定のシステム「バーディネット」から得られる適正価格情報に基づく買取りサービスを実施し、自社直営店ないしFC加盟店での販売が事業モデルの根幹となっている。中古品の在庫・価格管理ノウハウがない通常のゴルフ量販店やスポーツショップでの販売とは異なり同社の店舗では豊富な中古品の品揃えとともにスタッフによる顧客へのアドバイス、相談などを実施。創業時における店舗網の早期構築を経て中古ゴルフ用品市場における圧倒的なシェアを持つに至っている。創業時は店舗面積30坪以下がメインであったが、直近になって30坪超の面積の店舗を運営コントロールの効き易い直営店を中心に展開し収益性の向上が鮮明になってきた。新たな販売ルートとして来期からEコマースでの販売も本格的にスタート。昨年からは店舗併設型のゴルフ練習場事業にも参入するなど成長意欲は旺盛。ゴルフライフの総合パートナーとしてゴルフ業界に新風を吹き込んできた同社の成長は団塊の世代の退職期を迎えるとともに本格化しようとしており、株式市場における評価も今後一層高まるものと期待される。

【注目ポイント】

1.ゴルフライフの総合パートナー目指す

1999年の創業以来、ゴルフライフの総合パートナーを目指して事業展開。中古用品販売を行っていた創業者である山崎元社長がベンチャーリンクと組んで、1年で店舗数を200店舗として短期で急拡大を図ったものの、狭小店舗が多くビジネスの発展性が見出せない中で現社長の石田氏(マルマン、ベンチャーリンク等で辣腕を振るいガリバーのスーパーバイザーを務めていた。)が事業の再構築を図り、店舗の大型化、スクラップアンドビルド(S&B)に注力し、新品や小物も取扱いを開始したほかインデックスとの業務・資本提携に続き住友商事との資本提携を行い、事業規模を拡大してきた。

20072月末現在、ゴルフ用品の買取り・販売事業を直営店52店舗、加盟店163店舗、合計215店舗という圧倒的な数の店舗において展開し、中古品のゴルフ販売店では業界シェア51%(2005年度)でトップ。直営店については1店舗12名の正社員、23名のアルバイト店員で運営。中古だけでなく新品も取り扱っている。ショップ併設型のゴルフ練習場事業も東京・多摩地区で開始。兵庫県でも2施設目を展開。早期に5施設まで増やし練習場においてもトップ企業を目指す。バーディネットと呼ばれる共有在庫・価格査定システムで買取りを効率化しており、アルペン(ゴルフ5)や二木ゴルフなどの量販店、ゴルフドゥ、ゴルフキッズといった中古取扱店など同業他社との差別化で優位に立つ。

S&Bの進展で215店舗のうち残り40から50店舗が30坪以下の狭小店となってきた。今後の店舗展開は業態変換のニーズのある駐車スペース2,3台のコンビニ店をリニューアルしながら、当面は直営を中心に年間15から20店を出店し後半にかけて出店を加速させることで今後5,6年以内に450店舗程度まで店舗数を拡大させる意向。FC加盟店とのバランスをとりながらも1店舗当たりの売上高が大きな直営店舗を中心に積極的な出店を目指している。

2.直営店とFC店のバランスを取りながら出店

同社の売上構成は20075月期第3四半期現在で直営事業65%に対してフランチャイズ(FC)事業35%となっており、店舗数は直営がFC店の3分の1以下で少ないものの売上金額では直営事業がFC事業を大きく上回っている。同社では創業時において注力してきたFCによる出店を抑制する一方でブランドが確立してきたことを背景に現在、積極的に直営店の出店に努めており、その収益的な成果が今期より表面化しつつある。中期的な店舗構成は直営店とFC店のバランスの取れた出店により、およそ50170という現状の比率を維持する方針である。

各店舗では共有在庫・価格査定システム「バーディネット」を活用してエンドユーザーから中古ゴルフ用品の買取りを行う一方で、店舗を訪れた来店客へは他店舗在庫を検索し多くの販売機会を確保する仕組みである。直営事業には新たに昨年から開始した練習場事業やEコマースによる販売も含まれている。フランチャイズ事業では商品の卸売に加えて経営指導料が役務収入として入る仕組みとなっている。つまり自社ないしFC店舗を介してゴルフクラブなどのゴルフ用品の売りと買いの場を提供しているのが同社の事業モデルとなっている。中古品の買取りという視点で捉えると中古車であればガリバー、本の買取りを行うブックオフやリサイクル中古品の仕入れ販売を行うハードオフ、中古厨房機器の再生販売を行うテンポスバスターズ、ブランド品の買取りを行うコメ兵などと類似した事業モデルとも言うことができる。

3.強みを武器に全国的に店舗展開

中古ゴルフ業界では中古ゴルフショップのゴルフドゥとゴルフ量販店のアルペン(店舗名ゴルフ5)が競合先として比較されることが多いが、同社はいくつかの点でこれらの競合先に対して強みを発揮している。まずは、設立当初からFC化によって圧倒的な店舗数を確保してきたこと。また、設立時より開発・運用してきた共有在庫・価格査定システム「バーディネット」によって需給によって価格が変動しやすい中古クラブを大量に管理するノウハウを蓄積。着実な在庫の積上げによって在庫本数も現在約55万から60万本に達している。バーディネットでは全店の在庫を共有化し、商品ランキング情報を保有。中古品の大半が価格を下げると売れるということで、売れ残りを防ぐために価格の変更は毎日行っており、中古品最大手の同社が中古品のプライスリーダーともなっている点が強みでもある。量販店は新品を基本的に販売しており、中古品は片手間で売っているだけで中古品の取扱いは値崩れが激しく難しいというのが現状である。

更に、中古・新品の垣根を越えた豊富な品揃えによって集客を向上させており、購買率の上昇に結びついている。また、新品購入者にとって適正価格での中古品買取りというアフターサービスの存在も大きい。この結果、同じ中古ショップを展開するゴルフドゥの新品販売比率が12%(2005年)なのに対して同社では40%と新品の販売比率が高く、今後のプライベートブランドによる新品商材の投入による収益拡大が期待される。同社ではこうした強みを武器に全国へ店舗展開。現在では青森、島根、長崎、佐賀、沖縄を除いた全国42の都道府県で出店している。

4.安定成長を続ける中古ゴルフ市場

 矢野経済研究所「2006年版ゴルフ産業白書」によると2001年から2005年にかけて日本国内のゴルフ用品小売市場が3,600億円から3,135億円へと年平均3.4%のマイナス成長を続ける一方で中古ゴルフ市場は同期間で353億円から465億円へ同平均7.1%の成長を遂げたことが示されている。

この成長の背景にはゴルフクラブのチタン化で耐久性が劇的に改善していることに加え、同社が積極的に出店したことで中古クラブの認知度が向上したこと、更には大手ゴルフ量販店であるゴルフ5(アルペン)が最近1年間で中古品の買取を強化したこともあって、中古車市場が拡大した際と同様の現象が見られるようになっている。これに団塊の世代が大量退職期を迎えることで余暇時間の増加からゴルフ人口も増加が予想されることなどから中古ゴルフ市場の成長は更に加速が見込まれている。

国内のゴルフ人口は約1,100万人と推計されているが、このうち中古ゴルフクラブの売買サービスの利用経験があるという方は15%の165万人にしか過ぎず、残りの85%、935万人はこのサービスの利用経験がない方だと推計されている(矢野経済研究所)。また、新品以外は利用しないという方を除いて中古ゴルフクラブの売買サービスの存在や内容を知らないという方はこのうちの550万人と推計される。同社のポイントカード会員数は約150万人であるが、550万人分(既存の3.6倍)の潜在市場が存在することが読み取れる。

また、男女別に見ても宮里藍や横峰さくらなどの女子プロが活躍していることもあり女性のゴルフ人口も増加し約20%近くは女性が占めるようになってきたのに対して同社の女性ユーザーは5%にしか過ぎず今後の拡大余地は大きい。また、同社では読売巨人軍で活躍した水野氏を非常勤取締役に迎え入れ、アドバイスを受けながらジュニア向けスクールも開校するなどゴルフ人口の底辺拡大にも注力している

中古クラブ市場が認知されるまでは古くなったクラブは不燃物として廃棄処分されることが通常であったが、同社が買取りを行うことで中古クラブ市場においてリサイクル製品としての中古クラブが流通し、市場が拡大することによって環境問題にも貢献するようになってきた。

5.新品ゴルフ市場においても優位性を発揮し、シェア拡大を計画

中古クラブ市場が上記のような要因によって今後も拡大が予想されることが同社の業績にも大いにプラスになることは明確であるが、これに加えて同社は新品市場においてもシェア拡大を図ろうと計画している。潜在顧客が多くても従来のゴルフショップでは店舗が近くにないとか新品中心で単価が高い、親しみを感じさせない接客態度などによる問題を抱えていた。同社は業界でもトップクラスの店舗数を誇っており、会社帰りに気楽に立ち寄れる身近さ(同社の店舗には気軽に入れるためお客さんの数が多いようだ。)、新品、中古の垣根がない品揃えでユーザーのニーズに幅広く対応できる点、コミュニケーション重視の接客態度の徹底によって、クライアントごとにコンサルティング販売が実行され中古ゴルフショップにおいても新品が売れるという実績ができている。実際に同社の売上の4割は新品だとされるが、新品ゴルフ市場約3,000億円における同社のシェアはわずか3%にしか過ぎない。直近オープンしている店舗は新品を取扱うに十分な広さであり、こうした潜在需要を取込むことが期待される。

同社ではバイイングパワーの向上を背景に大手ナショナルブランドとの直接取引を実現させたほか、クラブに限らずボールや手袋などのPB商品を積極的に開発・販売。ブランド力のある大手メーカーが新製品を投入してCMを流した時にいかに商品を手持ちして売るかが重要な要素であることも十分に熟知しており、こうした新品の品揃えを本格的に充実させてシェアの拡大を図っていく計画である。

6.練習場事業にも参入

 昨年3月から参入したゴルフ練習場事業は既に東京・多摩練習場の運営が軌道に乗り事業の拡大方向が見えてきた。多摩練習場には土地代・建物、設備代あわせて3億円余りを投資。ショップ併設型でクラブの試打も可能となりサービスの良さが一段とアップしたことで来場者がそれまでの月間1500名から3000名に倍増。ショップと練習場の売上合計は昨年4月から11月の比較で1.5倍となり10から実質単月黒字化を果たした。

 多摩練習場での運営ノウハウは昨年10月にオープンした兵庫県・才加練習場に移植され新たな収益源となろうとしている。ゴルフ練習場の市場は1993年以来、縮小傾向を辿ってきたが2005年あたりから下げ止まりの兆しが見えてきた。この中で同社は小規模な個人企業として運営しているゴルフ練習場をまとめながら展開していく方針。才加練習場のように土地を保有しないで賃貸で運営だけを行うスタイルで今後2,3ヶ所を早期にオープンさせ、合計5店舗として日本一の練習場運営会社とする計画である。

7.第3四半期までの業績は計画通り

20075月期中間決算は好調。先行投資がようやく結実し営業利益の拡大期に入る。売上高は前年同期比19.7%増の48.9億円。直営事業が同30.3%増と伸長。先行投資の効果で売上が伸びており、販売管理費率の低下から営業利益が同130.5%増の1億56百万円と急拡大。例年12−2月は冬場で同社の事業にとっては厳しい時期を迎えるが、4月13日に公表された2007年5月期第3四半期の業績も中間期に続いて計画通り好調で前年との正式な比較は明らかにされていないが、中間期に続いて直営店が同30%成長を見せ、総売上高は70億円を突破。営業利益は2億31百万円、経常利益は1億53百万円、当期利益は70百万円となった。

2007年5月期通期の業績は中間期業績公表時の計画である売上高100億15百万円、経常利益2億83百万円を変えていない。3月から需要期を迎える中で2月に発売された新商品が最も売れる時期となり同社の業績もこの時期に最も向上することになる。逆に言うとこの時期に駄目な場合は業績の達成でリスクを生じることになるので注意が必要である。ただ、今期の業績は第3四半期までが計画通りに進捗していることから達成は十分に可能と見られる。営業利益は4億円程度となる見込みであるが、営業外で商品評価損を計上するほか上場費用の発生で経常利益は上記の通りとなる見通し。上場後初の本決算発表であり達成できるかどうかを見守りたい。

8.出店増を背景に来期の収益も続伸を期待

来期は直営店の増加という今期の傾向がそのまま踏襲され、売上、利益ともに大きく伸びる見通し。40坪クラスの直営店の拡大が続くことで売上の伸びは15%以上が期待できるほか、販売管理費率の低下などで営業利益、経常利益は売上以上の伸びが期待される。直営店へのシフトによって1店舗あたり2名の人員を確保する必要があり、大量出店に備えて先行投資してきたことで売上高経常利益率自体は今期低下しているが、来期は4%へと向上が見込まれる。再来期にかけてもさらに利益率の向上が見込まれる。外食店の場合はオープン景気が過ぎて既存店の売上が低下するが同社の展開する中古ゴルフ店は後から右肩上がりとなる性質がある。店長とヘビーユーザーである顧客とのコミュニケーションが密になるに従いこうした右肩上がりの状況は2年間にわたり継続する可能性が高いためである。同社では接客で大切な商品知識を植えつけるための研修システムを導入するなど社員教育にも余念がない。なお、中期計画については足下の見直しを行っており、今期の決算発表時の7月半ばに発表を予定している。今期の業績結果を見据えて前向きな業績展望が示されることになるだろう。国内市場だけにとどまらず韓国、中国などのアジア市場やEコマース市場も睨んだ新たな事業展開が盛り込まれるものと期待される。

上場時に調達した資金は2億円以下に留まっており、出店意欲が旺盛であることや財務内容の改善ニーズも含めて資金需要は旺盛であるため今後新たなファイナンスの可能性も考えられる。同社では更なる成長の途上にあることを認識しており当面の配当は無配継続を予定。さ来期以降の検討課題となる見通し。無配の方針ながら一方で個人投資家を意識して5月末の株主に対し株主優待制度の新設を行うこととなった。

 【評価】

同社の業容拡大はこれから本格化するため、現状のレベルで他社との比較をすることはやや問題である。スポーツ用品の量販店であるアルペン(3028)は新品が中心で無理がある。同じ中古ゴルフショップを展開するゴルフドゥ(3032)との比較が妥当であるが事業規模、収益性で圧倒的な差がつき始めている。同社の株価は上場時に発行した公募価格55000円に対して上回っているが、2005年に発行した第三者割当て増資の発行価格20万円に対しては下回った状態である。上場後に一旦株価が低迷する局面が見られたがその後、短期に株価水準を高めた。その後はやや調整局面を迎えているが、業績は中期的に拡大の方向にあり、今後も前向きな評価がなされるものと期待。現状の時価総額は来期の予想業績をほぼ織り込みつつと推察されるが、成長性の確認が得られれば改めて株価水準を高める余地があると判断される。法人需要に影響されやすい点や競争の出現、激化、業績が季節変動や天候に左右される可能性があることなどのリスク要因を無視することはできないが、比較的ポジティブな評価をしておきたい。

参考:業績推移 

業績推移(単体)

 

(単位:100万円、%、円)

       

決算期

売上高

増減率

営業利益

増減率

経常利益

増減率

当期利益

増減率

EPS

2004.5

5,606

251

265

139

23,333

2005.5

7,847

40.0

312

24.3

252

-4.9

127

-8.6

3,607

2006.5

8,561

9.1

294

-5.8

255

1.2

10

-92.1

274.2

2007.5E

10,015

17.0

400

36.1

283

10.6

118

11.8倍

2,878

2008.5E

11,600

15.8

500

25.0

460

62.5

230

94.9

5,609

 

2008.5期の予測値は同社資料やヒヤリングを基に弊社で推定

     

本レポートの作成元:株式会社アイリス・ジャパン 代表取締役 松尾範久

     〒104−0031 東京都中央区京橋2−6−16(エターナルビル4F)

       TEL:03−5524−2627 FAX:03−3561−4308

       URLhttp://www.irisjapan.co.jp

このレポートは株式会社アイリス・ジャパンが自らの判断により企業側に取材を行い作成致しました。このレポートは投資判断の参考となる情報の提供を目的として提供するもので、銘柄の選択、投資時期の最終決定は投資家ご自身の責任と判断でなされるようお願いします。なお、このレポートの無断複製、転送等を禁じます。お問合わせは株式会社アイリス・ジャパン 松尾範久(社団法人日本証券アナリスト協会検定会員)03−5524−2627/090−3426−7563までお願いします。

 

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特選投資レポート
ヒラキ(コード3059)

    IRIS 企業投資レポート  2007年1月26日

    ヒラキ (コード3059・東証2部)

【会社概要】

ヒラキ株式会社(英文名:HIRAKI CO.,LTD.)

代表取締役社長:野崎 誠  創業:1961年1月  設立:1978年4月

事業内容:「価格・品質」の両面で「驚き」「楽しさ」「満足感」を顧客に提供する靴の製造販売

 本社:〒6540035 兵庫県神戸市須磨区中島町326

(最寄連絡場所:〒651−2494 神戸市西区岩岡町野中字福吉556)

 TEL:078−969−3090(IR)/FAX:078−969−3093

 URL:http://www.hiraki.co.jp    IR用:http://company.hiraki.co.jp/

 主要株主:(株)マヤハ14.9%、従業員持株会6.1%、神戸信用金庫5.0%、

      みなと銀行4.2%、山陰合同銀行3.3%(

 従業員数:680名(社員234名を含む、2006年9月30日現在) 

 発行済株式数:5040,000株

 売買単位:100株 公開価格:1870円 上場初値:1720円(2006年11月14日) 

時価:1424円(1月25日) 上場後の高値1745円  安値1232円

会社公表今期予想EPS:135.9円 予想PER:10.5倍

年初来株価の変動レンジ:1341円〜1500円 時価総額:71.8億円

【要約】

180円スニーカーに代表されるような低価格の靴を製造販売する同社は大量発注によるスケールメリットを生かしてこれまで順調に業績を伸ばしてきたが、上場を機に本格的に事業拡大を図ろうとしている。靴の小売業界というと年間4,500万足を販売するといわれる靴のチヨダが代表的であるが年間1,350万足を販売する同社はチヨダを追い越して靴作り日本一を目指している。靴の通信販売から派生してカード事業も展開しているほか、自社店舗での小売販売や他社に対する卸事業等を行うなど積極的な姿勢が感じられる。靴の大量発注で高品質で価格の安い商品を通信販売する手法がコアであるが、リアル店舗での展開も今後本格化する見通し。年率30%以上というような極めて高い成長性を見出すには至らなかったが、今後カード事業の黒字化や卸売事業への拡大も見込めるため、3年タームでの中期2ケタ成長は可能。シェア拡大による長期的な成長にも期待がもたれる。

靴の安売り会社のイメージや有利子負債の大きさなどから昨年11月に東証2部へ上場してからの株価の推移は穏健でPERの水準も10倍台と低いが、同社の事業拡大はむしろこれからであり、早晩見直されるものと期待される。

1.大量発注・直輸入体制を構築し事業規模拡大

 同社は1961年1月にヒールなどの靴の部品メーカーとして神戸で創業。その後、安く仕入れた靴を工場で販売するなど小売事業に参入し発展の礎ができる。1987年には通販事業を開始し、品揃え拡大を図るために中国など海外の生産拠点とのネットワークを構築し委託生産を開始。それとともに全国規模での通販事業に本格参入することとなった。

安価で高品質な靴を消費者に提供するという企業理念が徹底しており、大量発注・商社に頼らない直輸入による低価格化戦略が競争上優位に立てた要因で事業規模の拡大につながってきた。幅広いカテゴリーに対応した生産体制を構築し、混ざり物を排除するなど品質へのこだわりを強く持っている。工場数は中国のほかミャンマー、カンボジアなどの400社と取引しており、閑散期に先行して大量に発注をかけるスタイルを取っている点がコスト競争力で他社に抜きん出ている特徴の一つである。

2.商品力強化でシェア拡大を目指す

同社のデータによると日本の履物市場は約1.76兆円で金額ベースでは長期にわたり横ばいを続けてきた。一方で数量は増加傾向にあり販売単価が下落傾向にあることがわかる。こうした状況は低価格で商品調達が可能な同社にとって得意とするマーケットが拡大していることを意味している。

 履物市場において同社は通販だけではなく店舗での販売も行っているが、この点ではチヨ

ダと同じであるが同社の場合はまだ兵庫県内に4店舗を構えているに過ぎず、1057店舗を全国展開しているチヨダと比べ販売価格で圧倒的に低いことからむしろ、今後は卸の分野で事業上のアライアンスが組めるものと考えている。

チヨダは様々のメーカーの履物を年間4500万足販売し年商1100億円となっているが、同社は年間1350万足(110億円)を販売。このうちの1250万足は自社企画品で、これは日本一の規模である。大手GMSでも年間400万足しか売れないという現実があり、通販の分野でシェアを伸ばしている同社のポジションは優位にあると言える。

2005年の段階で市場規模3兆1575億円とされる(富士経済調べ)通信販売業界の動向から探ってみるとこのうちのカタログ通販は1兆7720億円で前年を若干上回っている程度であるが、インターネット通販は7875億円で前年比14.7%増と順調に拡大。その構成比は24.9%と前年の23.2%から更にアップ。2001年の13.5%と比べても成長著しい。同社の通販事業の拡大もこうしたカタログとインターネットメディアによって後押しされている。

こうした多彩な販売形態を活用した履物マーケットで同社は商品力の強化を図りシェア拡大を目指す計画である。つまり、商品力強化による直販(通販・店舗)事業拡大、生産インフラ活用による卸販売事業の拡大が今後の進むべき道と考えている。

3.主婦層向けからヤング向け、中高年向けへと商品力強化

 一般消費者の中でも同社を活用しているのは多くが未就学児童を抱えているような主婦層が中心でカタログを見ながら注文をするという形態が一般的。同社はカタログを毎月発行していて登録者には2ヶ月に1回の頻度でカタログを届けている。同社には100万人の申込客が存在し、1回50万部余り、年間では約660万部を発行している。

価格帯が高く平均結婚年齢の29歳以下の購買層をターゲットとしたブランディング通販とは異なり低価格品を買い求める20代後半から40歳前半までの層に支持されているディスカウント通販と言える。特に多くの方々が共通して使用するベーシックな商品や実用品がメインで大衆ファッションの価格帯である6000円から7000円の商品を1800円程度で提供し、1足ではなく2足買い求めるという購買意欲をかきたてる構造ができている。基本となる平均結婚年齢29歳以下の20歳代前半のゾーンに位置する年齢層にも訴求する商材の投入のために「I’ll be style」というカタログを投入。40歳代以降の年齢層にあわせた健康ウォーキングシューズのカタログについても強化する計画である。

なお、5000円以上の購買については送料無料というシステムのために多くは近所の奥さん連中と共同で購入する事例が多く、近所の奥さんたちのコミュニケーションのきっかけとなっているとされる。こうしたまとめ買いのニーズにもきちんと対応。国内物流センターでは自動倉庫を置かないで人海戦術、IT活用によってローコストオペレーションを実現している。

4.ユニークな通販事業と商品戦略

 大量発注によって安さを追求するという同社の商品戦略の最たるものが180円のスニーカーや480円から580円のカジュアルシューズ、680円のブーツなどである。また大衆ファッション品としては1600円台から1800円台のサンダルやカジュアルブーツなどを投入。足入れしないで購買をしてもらうような価格設定がなされている。つまり同社の場合、はじめに価格ありきということである。

 靴を専門とした直販のための安くて品質にもこだわった商品戦略に加えてローコストオペレーションで同社の通販事業の収益性は意外にも高い。まず売上総利益は54.9%を確保。安さを実現しながら利益率を確保している。また、梱包作業などの人海戦術推進やIT活用によるローコストオペレーションで販売管理費率は42.4%に抑えられており、結果として営業利益率は12.5%と高い。またクオリティへのこだわりから品質管理が徹底しており、返品率は金額ベースで2.9%、数量ベースでは1.7%という低い水準となっている。

 こうした商品力の強化や効率的なオペレーションの結果、1999年3月期には56億円にしか過ぎなかった通販事業の売上高は2006年3月期には118億円に拡大。毎期着実な成長が続いている。今期は123億円、来期は127億円、さ来期は132億円と更に売上の拡大が見込まれる。

5.低価格の靴を武器に店舗小売販売でも実績、卸販売にも注力

 通販以外にも同社はリアル店舗でも靴をはじめとした食品や日用品、スポーツ用品などの販売も行っている。同社の店舗網は店舗面積12391uの岩岡店(年商56億円)を旗艦店として兵庫県内に平均店舗面積約2500u(年商平均約15億円)の3店舗、合計4店舗を展開しており、合計の年商は約100億円。コスト競争力のある靴を中心としたディスカウントストアを展開しており。通販事業の在庫コントロール機能も担っている。靴のところで圧倒的に競争力があるために流通激戦区に立地しているにも関わらずうまくオペレーションがなされているようだ。ダイエー出身の実力者を執行役員として今後は近畿圏をメインに平均年商15億円の店舗を新規出店する計画である。

 また、大手小売店や量販店、通販会社など大量販売の能力のあるコラボレーション先に対して同社は卸事業を行うことで大量発注の枠を更に拡大させて仕入れ力の一段の強化を図る構えである。ブランド靴の一部受託製造を行うなどOEM生産によるコラボレーションが今後の販売力の拡大にもつながる見込み。圧倒的なコスト競争力で末端の小売業界で40%の粗利率を実現できるのは同社のみで、今後はユニクロやしまむらといった衣料品系の流通企業へも供給の可能性が考えられる。

6.カード事業にも参入、12月から単月黒字化

 自社オリジナルカード事業は今後の中国での取引リスクや為替変動リスク等を勘案して2004年8月に開始した事業である。インターネットでの購入の際にカード発行を促し、営業貸付金の増加に結びつけていこうという狙いがある。前年同期のカード発行枚数は4331枚に過ぎなかったが当中間期ではカード獲得キャンペーンを前下期から実施した効果もあり66096枚へと急増。販売管理費も96百万円から3億17百万円と増加したが、営業貸付金残高も2億67百万円から11億12百万円へと大きく増加。現在は12億円の残高となっており、12月は単月黒字化したとされる。前年度下期は三井住友銀行のATM使用にあわせてキャンペーンを実施。今上期は郵政公社のATMとも提携するということでキャンペーンを実施し獲得費用の増加が先行した。10月にはイオンクレジットサービスのATMとも提携し利便性が向上。カード1枚当たりの獲得費用は前年同期の9958円から2094円へと低下。一方で通販の顧客の10%が自社カードで購入するようになり貸付金の増加が顕著になってきた。

 この結果年間ベースでのカード事業の営業利益は前年上期▲65百万円、同下期▲180百万円、前年通期▲245百万円、当上期▲217百万円、同下期予想▲28百万円、通期▲245百万円を計画。つまり今下期は大幅に収益が改善してくる見通し。カード獲得のための大きな費用がないことを前提に来期は黒字化してくる見通し。

7.特殊要因で中間期決算は減益となったが通期は増収増益へ

 同社の2007.3期中間期決算は売上高124億58百万円、営業利益5億52百万円、経常利益4億34百万円、当期利益2億54百万円で前年同期比4.1%の増収ながら営業利益は12.6%減、経常利益は25.4%減、当期利益は56.8%減となり減益決算となった。

 これには3つの特殊要因が絡んでおり、一つは営業利益に対してはカード事業の拡大を図るためのカード会員獲得関連費用が前年下期と当上期に集中して発生したこと。経常利益に対しては金利スワップ取引による時価会計基準によるデリバティブ評価損失の計上の影響があったこと。当期利益に対しては前中間期において計上された為替デリバティブ取引の特別利益(488百万円)が平準化されたこと。などがそれぞれの段階で影響を及ぼしたことによる。これらの特殊要因を加味して業績表示すると、売上高123億54百万円(+3.5%)、営業利益7億69百万円(+10.4%)、経常利益6億84百万円(+11.4%)となり、実質的には増収、増益であったと考えられる。

 売上高が4.1%増となったうち通販事業は同5.0%増の61億51百万円で売上構成比は49.4%となった。このほか店舗販売が同2.1%増の53億27百万円、卸事業は同1.9%増の8億74百万円となった。カード事業の売上高は1億円余りでまだ規模こそ小さいが12月から単月黒字化が実現し、来期は通期で黒字化が見込まれる。通販事業の粗利率は円安や原油高の要因こそあったが商品力の強化を実施したことで改善し56.0%へと前年同期の54.6%から1.6ポイント向上した。コールセンターシステムの導入で一時的なコスト負担増があったが、効率面での貢献が実現し販売管理費率の改善が見られた。この結果、営業利益率は12.0%から13.8%へと向上した。

 通販事業の顧客数は前年同期の963,456人から1,004,876人となり同4.3%増加。インターネットによる販売額については前年同期の12億91百万円から17億84百万円と同38.2%増となり、通販事業におけるインターネットによる販売の構成比は29%と前年同期の22%から7ポイント増加した。

 通期の業績は売上高246億80百万円、営業利益13億61百万円、経常利益11億90百万円、当期利益6億85百万円を見込む。下期は上期のようなカード事業による特殊要因がなくなることと、特別損益関係も前年下期のような店舗の売却損がなくなって通常の状態に戻る見込み。カード事業によるマイナス分を除くと通期の営業利益は16億円余りとなるが、この分は来期以降に戻ってくると考えておきたい。

8.改善に向かう財務状況

 同社の財務内容についてはたな卸し資産と有利子負債の削減がポイントとなる。中間期末の在庫は50億円でやや多いようにも見えるが、安価で大量の発注を行うために発注を他のメーカーが発注するかなり前に行う必要があるために、どうしても在庫は増加しがちである。つまり在庫を自社で抱える仕組みであることが安価な靴の提供にとっては不可欠なのだ。

 この結果としては長短借入金を用いて仕入れを行ってきたことになるが、当中間期においては在庫の適正化を一層進め、有利子負債も6億90百万円程度削減し118億71百万円となった。ピーク時に170億円あった有利子負債は今後減少方向にあり、これまで体質改善のためのコスト増が実を結び、一層の削減が期待される。

9.今期は記念配実施で年30円配当を予定、東証1部上場も視野に

 昨年11月に東証2部上場を果たした同社であるが、次は当然東証1部を狙っていると考えられる。上場時には公募増資は行わず、129万株の売り出しのみを実施したが、上場記念配当5円をつけて今期の配当金は通常の25円+5円で年30円配当とする意向。また、東証2部上場を記念して上場記念商品「カジュアルシューズ」を380円で限定50万足を1月中旬より発売。個人投資家向けに株主優待制度も導入し、積極的なIRにも努める方針。

10.2009.3期の売上高262億円、経常利益14億円を目指す

 通販事業を中心に2009年3月期までに全売上高について2006年3月期比10%増を計画。通販事業は118億円を132億円、店舗売上高は100億円を103億円、卸売は18億円を24億円、カード事業は0.8億円を3億円とする計画。やや保守的な計画のようであるが着実な成長を図る姿勢が感じられる。卸事業や店舗販売などの営業利益率の低い事業があって同社の売上高営業利益率は前期は4.86%に留まっているが、中期的には通販事業の収益性向上、カード事業の黒字化によって2009年3月期に6.34%へと高める計画となっている。2008.3期は売上高255億円、営業利益16.05億円、経常利益14.17億円、当期利益8.08億円、2009.3期は売上高262億30百万円、営業利益16億65百万円、経常利益14億57百万円、当期利益8.31億円を見込む。更に長期的には上場メリットを生かして拡大・成長を図る構え。靴の生産日本一を目指した積極的な事業展開に期待。

11.自社インフラを活用した長期成長戦略に対して前向きに評価

 履物市場で確固たる地位を築きつつある通販+店舗販売事業に加えて、顧客データという財産の活用を図るためのカード事業、中国で設立した子会社を通じて行う貿易・卸事業、通販事業での成功モデルを武器に靴に限定しないメーカー通販を楽天に対抗する形で行う通販ソリューションなど自社で培ってきた財産を用いて積極的な事業展開を行い収益力の多様化を図る意向である。消費者からの反応も良く、上場によって知名度も上がっていくことを想定すれば今後の評価は更に高まって当然だろう。売り出し価格1870円で上場初値は1720円。その後は1232円の安値まであり、1300円台で底固めしながら直近になってようやく1400円台に戻ってきたところである。株式市場において靴の会社への評価は余り高いとは言えないが、成長性や事業モデル等を鑑みると市場平均並みにPER20倍程度の評価がなされても良いだろう。また、規模こそ違うとは言え、チヨダ(8185)の時価総額が予想経常利益100億円の11倍程度で評価されていることからすれば同社の時価総額も最低でも予想経常利益11億円の10倍、110億円程度で評価されても良いだろう。卑弥呼(9892・時価1745円・JASDAQ)も予想経常利益25億円に対して時価総額は224億円でやや評価は低いが、今後の展開力からすれば同社に対してはもっと前向きに評価すべきだろう。

業績推移

単位:100万円

     

決算期

売上高

営業利益

経常利益

当期利益 

EPS

2004.3

22,003

1,319

1,069

27

43

2005.3

22,493

1,346

1,107

143

250

2006.3

23,839

1,159

1,115

645

1,228

2007.3(E)

24,680

1,361

1,190

685

136

2008.3(E)

25,500

1,605

1,417

808

160

2009.3(E)

26,230

1,665

1,457

831

165

本レポートの作成元:株式会社アイリス・ジャパン 代表取締役 松尾範久

     〒104−0031 東京都中央区京橋2−6−16(エターナルビル4階)

     TEL:03−5524−2627 FAX:03−3561−4308

     URLhttp://www.irisjapan.co.jp

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特選投資レポート
メディシノバ(コード4875)

                2006年7月18日

メディシノバ(大証ヘラクレス―4875

〜日本の製薬メーカーが研究して導出された優れた医薬化合物を欧米で開発〜

【会社概要】

メディシノバ・インク(英文名:MediciNovaInc.)

取締役会長、CEO:岩城 裕一     設立 20009

事業内容:医薬品候補品に関するライセンスの取得及び当該ライセンスに基づく医薬品開発等を米国・欧州内において実行して得られた開発品を導出ないし販売

本社:米国 カリフォルニア州 サンディエゴ市

ラ・ホイヤ・ヴィレッジ・ドライブ4350、スウィート950

 東京事務所:〒1050003 東京都港区西新橋1115 新橋中央ビル5階 

TEL03-3519-5010  FAX03-3593-2721

URLhttp://www.medicinova.jp

従業員数:21名(2006/6末現在)  上場日:200528

発行済株式数:100,709,856株     1単元株式数:1000株 

上場後の時価総額変動レンジ:104億円〜435億円 714日現在時価総額129億円

【要約】

少子高齢化の流れの下で日本においては薬価が国によってコントロールされ引き下げられていく中で、日本の製薬メーカーは国内だけでなく海外、とりわけ市場規模の大きな欧米での販売を加速させようとしている。ただ、海外での展開は武田やアステラスといった大手でさえ、困難な状況が見られる。自力で海外展開することのできる大手はまだしも、それ以下の企業であると自社が研究して得られた医薬化合物の開発(臨床試験を経た製薬化)を海外で実現することは非常に難しいと考えられる。そうした背景の中で同社は20009月に米国カリフォルニア州サンディエゴ市に設立されて以来、日本の製薬メーカーで研究され新薬創生された化合物の開発・販売の権利に関してのライセンスを受けて米国・欧州において開発を進めているユニークな企業である。医薬品が生命に関わるものだけに、その開発には通常10年〜20年を要すとされ膨大な時間と多額の費用がかかる。同社は米国企業として法的に厳しいチェックを受けながら活動しており、医学博士の岩城CEOをはじめ日本人の経営陣が統括管理との交渉の窓口を担い、開発スタッフである米国人との橋渡し役となって医薬品の開発事業を推進している。現在、8つの病気に効果があるとされる6つの化合物について臨床試験が進められているがそれぞれがほぼ順調に進捗している。キョーリン製薬より導入した気管支喘息のための抗炎症剤(推定市場規模1兆円)がフェーズ2で良好な結果を収め、現在フェーズ3の治験準備中。開発の進展とともに今後は導出することにも注力して行く構え。開発費の増加から今期も業績は赤字を見込むが、将来においては開発の成果が期待される。昨年の上場以来、株価は下落傾向にあり、他の米国や国内の医薬開発企業と比べて時価総額は相対的に低下。開発が順調に進捗する中にあって長期的な視点で評価の余地が生まれている。

   *********   *********    *********

1.欧米市場をターゲットにした新薬開発企業

 私たち人類にとって病気への心配は絶えることはない。生まれた時からついて回る病気の克服のために多くの医薬品会社は日夜新薬の研究開発に追われている。医薬品は生命に関わるものだけに世に出るまでには化合物をデザイン・合成して薬理評価を行う新薬創生の段階を出発点として細胞や動物レベルで化合物の吸収や代謝を調べ副作用がないかを検討し、人に害がないかを予測する前臨床試験を経て、健康な人や患者さんに試して慎重に安全性を確かめながら有効性を検証する臨床試験に至る長い開発の過程がある。更にそこから原薬・製剤の大量製造法が確立されて商業生産が行われ、製品の品質の試験や管理、医薬品としての申請を経て、製造・承認商品承認され、上市に至る。研究から開発、上市までに要する期間は10年から20年とされ、多大な費用と膨大な時間を費やされる一大プロジェクトとなる。

同社は私たちがイメージとして持っている武田やアステラス、エーザイといった大手の製薬会社とは違い製造や研究のための資産を持たず、経営資源を新薬の開発と開発された後の医薬品の販売に集中する戦略を持った創薬ベンチャーである。十分に有効な治療法がない疾患の治療薬を開発し、将来は販売を行うことで業界のリーダーシップを担うことを目標として米国のカリフォルニア州・サンディエゴにて2000年に設立され、2005年には大証ヘラクレス市場に上場を果たした。

日本と欧州、北米の医薬品市場の成長性を2003年と2010年で比べた場合、日本が年率4%なのに対し、欧州は8.8%、北米は15.2%と圧倒的に高いとされるが、同社は市場規模の拡大ピッチが鈍い日本に比べて高い成長性を有する欧米市場をターゲットに新薬の開発を計画。主に日本の製薬会社が研究した5つの新薬候補化合物を含む6つの新薬候補化合物をラインセンス導入し、前臨床から臨床試験(フェーズ1からフェーズ3まで)を重ね、開発が完了した後に他の企業に導出ないし自ら販売することを計画している。

同社の強みは心臓外科、移植領域の権威であった和田教授の部下として活躍した現CEOの岩城社長が医学・製薬業界にネットワークを持ち、業界に幅広く精通した経営陣を有していて炎症性疾患、中枢神経系疾患、癌をはじめ、特定の治療域に特化しない開発ポートフォリオを構築している点にある。また、日本と米国の複合した組織形態を特徴として日本の製薬会社との接点を日本人が担い、開発を米国人が担うことでベンチャー企業に特有の少数精鋭で効率的な事業モデルが構築されている。加えて上場によって130億円以上の資金が調達されたことから財務基盤は強固なものとなっており、これが今後の開発を強力にサポートするものと考えられる。

2.順調に進捗する開発状況

 同社が開発に努める新薬は8つの適応疾患を対象に臨床試験が進められているおり、ほぼ順調に進捗している。既にすべての開発アイテムが臨床試験入りし、それぞれが欧米においてフェーズ1からフェーズ3準備段階までの開発ステージで進捗している。

 @気管支喘息、間質性膀胱炎に適応されるMN-001

このうち最も開発が進捗しているのが肺の慢性的な炎症性疾患である気管支喘息用のMN-001である。MN-001は既にフェーズ2を終え、目標とする結果を得ることができたことでフェーズ3の臨床試験準備に入るほか、本年中に追加の薬理学的試験に入る予定で、これとともにライセンス導出交渉に着手している。近年、気管支喘息の患者数は世界的に増加傾向にあり米FDAの調査では全米に1,700万人、全世界には15,000万人の患者がいるとされ、喘息治療薬の市場は世界的に見て約1兆円との指摘がなされている。同社はキョーリン製薬とのライセンス契約に基づいて日本、中国、台湾、韓国を除く全世界での独占的開発・販売権を取得しており、今後は他の新薬の開発状況の動向も睨みながら世界的な製薬企業やバイオ企業と提携しながら開発、販売を行う予定である。

 キョーリン製薬から導入したMN-001は気管支喘息だけではなく、間質性膀胱炎にも適用できることから同社では並行して開発を進めている。米国では約70万人、欧州では約20万人の患者が存在し、特に女性に多いとされる。現在フェーズ2にあるが、2006年中には完了する予定である。

 A固形癌に適応されるMN-029

 このほか英国のアンジオジーン社から2002年に導入した固形癌に適応される腫瘍血流阻害剤MN-029 は泌尿器系の癌を対象に開発中の低分子の新薬で20046月にフェーズ1の臨床試験を開始し、予想通りのポジティブな結果が得られたことから本年度フェーズ2/3(試験計画ならびに試験目的がフェーズ2試験とフェーズ3試験の両要件を満たす場合の試験)に進む段階にある。2003年の抗癌剤市場15000億円のうち固形癌に関わる市場は約1兆円とされ、社会的なニーズは高く今後の開発が急がれる。先般開催された全米臨床癌学会(ASCO)においてフェーズ1臨床試験の内容が明らかにされたが、この試験では標準的な治療法による治療が不可能な進行固形癌患者を対象にMN-029を静脈内に単回投与した場合の安全性及び薬物代謝動態を調査。同時に核磁気共鳴画像による診断でもMN-029120mg/u以上投与された場合に癌組織への血流の阻害効果が顕著に認められ、著しい副作用も認められないという良好な結果が得られたとされる。 

B多発性硬化症に適応されるMN-166

 中枢神経が炎症を起こして筋肉を制御できなくなる疾患である多発性硬化症に適応されるMN-166は全米で25万から30万人、欧州でも30万人が罹患しているとされる。この病気に対してはベータインターフェロンの注射による投与が一般的な治療法であるが、痛みや腫れ、痒みなどの症状を引き起こすのに対して開発中のMN-166は経口投与できるため患者に不快な思いをさせないで治療が可能だという点で注目される。現在フェーズ2にあるが、2007年第一四半期中には完了する予定である。

 C全般性不安障害に適応されるMN-305

 全米で約1900万人が罹患している不安障害のうち400万人が全般性不安障害を患っているとされ、欧州でも690万人の患者が存在しているとされ、その治療薬の推定市場規模は2000億円以上。これに適応するMN-305を開発中で、これまで進められてきたフェーズ2/3臨床試験では治療による症状の改善効果の傾向が見られたとされ、本年中には新たなフェーズ2/3臨床試験を開始する予定となっている。

 D切迫早産・喘息の急性発作に適応されるMN-221

切迫性尿失禁に適応されるMN-246

 このほか同社では切迫早産や気管支喘息急性発作に適用されるMN-221、切迫性尿失禁(米国の尿失禁患者は1400万人以上と推測)に適応されるMN-246の開発にも取り組んでいる。切迫早産は全米で年間約44万件が発生し、その治療費は約2,000億円とされる。英国では早期のフェーズ2臨床試験が終了。米国では現在追加のフェーズ2の臨床試験準備に入った。対象が妊婦であるため慎重に開発を進めており、やや遅延を生じやすい状況ではあるが、米国では切迫早産に対して認可された薬剤はなく有望である。また、MN-221は切迫早産だけではなく新たに喘息の急性発作の治療効果も評価していくことになったことが明らかになり、同社のパイプラインとして加わった。喘息は長期間にわたり発作に見舞われるという特徴を有しており、時に気管支拡張剤やステロイド治療に反応しない重篤な発作を引き起こし、死に至ることも少なくない病である。喘息の発作への対応では家庭で吸入剤や経鼻剤を用いて治療するのが一般的だが、基本的には医療機関での治療が必要となる。MN-221は現在一般的に用いられているβアドレナリン作動薬に見られる心臓に対する影響を及ぼすことがなく気管支拡張効果のみが速やかに認められる可能性が高く、今後の喘息治療薬として有望視される。  

MN-2462005年末に前臨床試験を終えてフェーズ1の臨床試験が始まったところである。現在の治療薬として主として用いられている抗コリン薬のような口の渇きが生じるといった副作用がなく有望視されている。このように同社の開発パイプラインはリスク分散され、それぞれに充実してきてはいるが、販売まで自社でやろうとすると資金負担が大きいため、同社ではできるだけフェーズ2終了の段階で導出を図り、資金負担を軽減していく戦略を取ろうと考えている。  

 

表1:開発ポートフォリオ状況

?

?

?

 

開発コード

適応疾患

開発ステージ

開発地域

ライセンス導入先

@

MN-001

気管支喘息

フェーズ3準備中

米国

キョーリン製薬

A

MN-001

間質性膀胱炎

フェーズ2

米国

キョーリン製薬

B

MN-029

固形癌

フェーズ2・3準備中

米国

英アンジオジーン

C

MN-166

多発性硬化症

フェーズ2

欧州

キョーリン製薬

D

MN-221

切迫早産

フェーズ2準備中??

米国

キッセイ薬品

     

フェーズ2

欧州

 

E

MN-246

尿失禁

フェーズ1

米国

三菱ウェルファーマ

F

MN-305

全般性不安障害

フェーズ2・3

米国

三菱ウェルファーマ

G

MN-221

気管支喘息急性発作

フェーズ2準備中

米国

キッセイ薬品

3.増加傾向を辿る開発費用

開発の進捗に伴い、同社が支払う研究開発費用は増加傾向を見せている。2003年は4723,000ドル(557百万円)だったのに対して2004年は1,121万ドル(+137.3%、1323百万円)、2005年は2,2464,000ドル(+100.4%、2650百万円)に膨らんできた。更に2006年は3,2292,000ドル(+43.8%、38億円)へと増加を見込み、結果として赤字幅の拡大につながる見通し。とりわけ今期は多発性硬化症に対する研究開発費が5342,000ドルへと増加。固形癌に対する研究開発費も4668,000ドルと前期比2.8倍になる見込み。まだ、当面は開発費用が先行するが、開発が進展し導出がなされるようになれば黒字化が可能だと見られる。来期以降の開発費用等資金計画についてはまだ明確ではないが、赤字から黒字へと転換する時期が開発の進展によって着実に接近していると考えられる。

 

表2:年度別研究開発費内訳の推移(単位:千ドル)

   
 

開発コード

 

2003

2004

2005

2006(見込み)

@

MN-001

気管支喘息

1,428

1,570

3,739

5,211

A

MN-001

間質性膀胱炎

128

228

3,565

4,502

B

MN-029

固形癌

1,336

2,393

1,697

4,668

C

MN-166

多発性硬化症

9

634

3,391

5,342

D

MN-221

切迫早産

0

1,863

1,253

1,714

E

MN-246

尿失禁・頻尿

0

527

1,647

3,819

F

MN-305

全般性不安障害

0

1,939

4,858

4,755

G

その他

非プロジェクト費用等

1,822

2,056

2,314

2,191

 

合計

 

4,723

11,210

22,464

32,292

業績推移(単位:米ドル)

         

決算期

売上高

営業利益

当期純利益

?

2004.12

490,282

48,612,386

48,272,603

?

2005.12

804,068

30,087,649

25,692,135

?

2006.12E

313,000

40,308,000

35,089,000

?

1Q

192,204

9,856,636

8,449,483

?

業績推移(単位:万円、1ドル=118円、1Qは117円)

上記公表数値を基に弊社で算出

   

決算期

売上高

営業利益

当期純利益

 

2004.12

5,785

573,626

569,617

 

2005.12

9,488

355,034

303,167

 

2006.12E

3,693

475,634

414,050

 

1Q

2,258

115,786

99,256

 

4.2005年は計画より赤字幅縮小

200512月期決算は、これまで同社が予想していたよりも赤字幅が縮小した。研究開発費はボトムアップで積み上げて予算化するため、計画と実績に差異を生じることが多く、同社の前期決算でもそうしたことで営業損失が想定よりも少なく済んだと考えられる。200512月期の業績は当初に見込んだ売上高75万ドル、営業損失4,090万ドル、当期純損失3,770万ドルに対して、売上高804,068ドル、営業損失3,0087649ドル、当期純損失2,5692,135ドルとなった。営業収益として株式会社Argenesとの開発管理業務契約に基づいた報酬が売上として計上されているが、これによる業績への影響はほとんどない。研究開発費用の発生が計画に対して未達となった点が損失の圧縮につながったと理解される。

5.2006年は研究開発費の増加で更に赤字幅は拡大する見通しだが財務基盤は強固

200612月期も研究開発費の増加によって営業利益、当期利益とも赤字幅が更に拡大する見込み。一方において医薬品の開発は進捗し、導出の可能性も今後徐々に見えてくると考えられる。今期の研究開発費は3,2292,000ドル(約38億円)を計画しており、これに一般管理費を加えた金額が損金として計上されることになる。このように開発型企業としての宿命から売上が発生しない中で経費が発生し赤字とはなるが、同社の財務基盤は昨年の上場時に調達した約11,000万ドル(130億円)によって強固であり、企業活動への支障は全く問題がない。試算することは困難ではあるが、利益として実現はしていないものの、開発の進捗による目に見えない資産がバランスシートに積み上がっていると考えられ、企業価値はむしろ高まっていると評価される。

 既に200612月期第1四半期決算を公表しているが、引続き開発は順調に進展。営業収益はArgenesとの開発管理業務契約に基づいた活動が活発で円換算(1ドル=117.47円)で2,258万円と大きく伸びたほか、臨床試験入りに伴う開発費用の増加によって営業赤字は115,786万円、当期利益99,256万円となった。当四半期中に尿失禁を適応とするMN-246のフェーズ1臨床試験が開始されすべての医薬品開発プロジェクトで臨床試験が開始された。第1四半期末の現金残は131百万ドル、約154億円となおも豊富に残っている。なお、第1四半期決算の公表段階では通期の業績見通しについては変更を行っていない。上半期の業績については810日に発表を予定。翌日の811日に中間決算説明会も予定している。

6.機関投資家へのIR強化、株式保有を前提とした事業提携を推進へ

同社は大証ヘラクレス市場に株式を昨年2月に上場し、売買されているが上場前に所有していたベンチャーキャピタルの持株比率が低下し事業会社や個人の持株比率が向上している。上場後の株価は下落傾向を続けているが、上場直後は先高を期待した個人投資家からの売り、ロックアップが昨年8月に解除されてからはベンチャーキャピタルが売却しているとの構図が伺える。外国株という宿命から個人は外国株の取引約諾書が必要。機関投資家も保振制度が適用できずに決済ができないというネックがあり同社株を投資対象とはしてこなかったが同社では、51日より国内株と同様に保振による保管・決済がなされることとなり機関投資家も売買しやすくなった。同社では投資家に対するIRを本格的に強化。個人投資家向けにHPをリニューアルしてIRに努める考えのほか、医薬品会社などとも株式保有前提の事業提携を推進し市場参加者の多様化を図る意向である。将来の事業展開を想定して614日までに92.5万株、12000万円分(1株単価130円)の自社株取得を行ったが、更に500万株、7億円(1株平均単価140円)を上限とするこの自社株取得計画を2006年末まで延長した。

7.他社比較では現状の時価総額に対して割安感も

同社と類似した創薬型ベンチャーとして日本ではそーせい(4565)、アンジェスMG4563)、オンコセラピーサイエンス(4564)、LTTバイオファーマ(4566)などがあるが、LTTバイオファーマを除くといずれも同社の時価総額を大きく上回っている。同社も日本の同業他社と同様に研究開発費の増加に伴って純損失が拡大する見通しにあるが、現金同等物は実績ベースで最も大きいほか開発中のパイプライン数も最も多く潜在的な事業発展の可能性はこれらの企業に比べて高いと判断される。また、米国の類似企業との比較でも同社の時価総額が低水準に放置されていることがわかる。元来、同社は研究開発型企業として上場し、市場から得た資金で将来有望な新薬の開発を行っている企業だという点を理解すれば、今後評価は高まるものと期待される。

【リスク要因】

 同社が日米において公表している決算短信には医薬開発企業として日本の企業が示している以上に様々なリスクが開示されているが、事業が開発費先行で売上が立たない状況が続くことが最大のリスクであり、開発の成否は予測が難しいという点にある。臨床試験の進捗は現状において概ね順調に推移しているが、臨床試験の遅延などが今後発生する可能性もある。また臨床試験が順調でも規制認可までに相当の時間を要すことが考えられる。また、現在ライセンスを受けて取り組んでいる8品目以外の新たな製品候補を特定しライセンス導入できない場合は長期的に事業の拡張は困難となるといったリスクも考えられるほか、開発費の増加によって新たな資金調達が追加的になされる場合は株主の利益を希薄化させることも考えられる。このほか知的財産権に関するリスク、医薬品産業のリスク、株式市場に関連したリスクなど事細かにリスクの詳細が掲げられている。また、米国企業としての法的な対応をするための弁護士費用や会計基準の違いによりストックオプションに要する費用等が発生しているほか、開発企業としての高度な知識と経験を豊富に持った役職員が従事しているということから役員報酬等のコスト負担もかかっている。同社は米国企業であるということから法律遵守の姿勢を貫いており、こうしたリスク要因を十分に開示し投資家に理解してもらった上で同社株式への投資を行ってもらいたいと考えている。

【株価指標】 株価:128円(714日現在)時価総額:129億円

  期初における今期予想EPS △0.37米ドル(△43.5円)

(*換算レート:1ドル=117.47円、3月末)

 2006年第1四半期実績株主資本:149億円 株主資本比率:94.6

1株当たり株主資本:1.27ドル(149.2円)  実績PBR0.86

     今期末予想1株当たり株主資本 1ドル(117円)  PBR1.09

【同業他社比較】

 @日本の類似企業との比較

企業名 (コード) 株価(円) 時価総額(億円)今期予想営業利益(億円)前期末1株株主資本(円) 

同社 (4875)  128    129        ▲48         161.7    

LTTバイオ(456616.6万  101        *2.5        5.9万    

そーせい(4565) 24.5万   241       ▲68         24.9万   

アンジェスMG456349.2万 560       ▲19         7.3万    

オンコセラピー(456412.6万 245       *8         5.0万    

 (*LTTバイオファーマ、オンコセラピーは予想経常利益)

【分析コメント】

日本の中では、上記4社が創薬ベンチャーとして比較されやすいが、LTTバイオファーマを除いた各社の時価総額は同社を上回っている。今後の開発に要する資金計画などが不透明なためそれぞれ比較はしにくいが、経常赤字幅の大きな同社とそーせいの実績PBRは低く、赤字幅の小さなLTTバイオファーマやアンジェス、オンコセラピーなどの実績PBRが高い状況にある。今後、各社ともどの時期において開発成果が生まれるのか、赤字幅が縮小ないし黒字化するかが焦点となる。各社とも上場後の株価は概ね下落傾向にあるが、同社の株価も同様の推移を辿っている。同社の開発状況が順調に推移していること、成長性が高い欧米市場での開発であること、財務基盤が堅固なことなどを国内の同業他社と比較した場合、低い評価に甘んじている現状が見られる。

A米国の類似企業との比較(同社資料より)

企業名 時価総額(百万ドル)2005年売上高(百万ドル)2005年純損失(百万ドル)パイプライン

同社     125        0.8           25.6         P25品目 

テリク    833         0           16.2     P2:1品目、P3:1品目

マンカインド 975         0           33.2        P3:1品目   

ヌベロ    845         0.1          21.4     P2:1品目、P3:1品目

アテロジェニックス562       0           18.6        P31品目 

ケリックス  593         0.2           9.1        P2:2品目  

バイオシスト 349         0            7.1         P2:1品目  

ノースフィールド237        0            5.6        P3:1品目  

ネオファーム 166         0            9.6         P22品目 

【分析コメント】

同社株は日本の大証ヘラクレスに上場しているという事情もあり、認知度が上がらず同じ米国企業と比べ、評価が低い。例えば市場規模の比較はしにくいが糖尿病薬、抗癌剤を開発しているケリックスと比べた場合、フェーズ2の品目数が多いにも関わらず同社の時価総額は圧倒的に小さい。日本においてはバイオ関連中心に当面の収益が発生しない開発コスト先行型の企業への投資家の評価が低下している状況があるため同社への評価も低いと考えられるが、MN-001 の開発がフェーズ3へと進みつつあり、導出の可能性が高まることによって同社への評価も高まるものと期待される。

本レポートの作成元:株式会社アイリス・ジャパン 代表取締役 松尾範久

    〒104−0032 東京都中央区八丁堀2−20−1(藤和八丁堀ビル6階)

  TELFAX:03−6222−3621   Emaifwge3589@mb.infoweb.ne.jp

このレポートは投資判断の参考となる情報の提供を目的として提供するもので、銘柄の選択、投資時期の最終決定は投資家ご自身の責任と判断でなされるようお願いします。なお、このレポートの無断複製、転送等を禁じます。お問合わせは株式会社アイリス・ジャパン 松尾範久(社団法人日本証券アナリスト協会検定会員)03−6222−3621までお願いします。

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特選投資レポート
マルマン(コード7834)

〜高価格帯ゴルフクラブが新製品投入で堅調、健康食品も今期からEコマースを立ち上げ成長続く〜

【会社概要】

マルマン株式会社(英文名:Maruman & Co.,Ltd

代表取締役社長:大隅 宏昭     創業 19502月(上場:20057月)

事業内容:ゴルフ用品製造販売業、健康食品卸売業

本社:〒110-0005 東京都中央区日本橋室町3215 日本橋室町センタービル11

TEL03-3272-9400  FAX03-3272-9401

URLhttp://www.maruman.co.jp/

主要株主:株式会社TZONEホールディングス(67%)

従業員数:170名…R&D19名、生産26名、営業100名、管理25名(2005/3末現在)

1単元株式数:100株 発行済株式数:10,625千株 時価総額 97.3億円(819日)

【要約】

高級ゴルフクラブや禁煙パイポに代表されるアイデア商材、健康食品などでブランド力を構築。ライターや時計などの不採算事業を売却して旧商工ファンド(現在のSFCG)系の投資ファンド会社であるTZONEホールディングスが事業再生し上場を果たす。

主力のゴルフクラブ、ゴルフ用品は高級志向で高齢者向けの高級品で一定の評価を持ち、高級ゴルフクラブのシェアはトップ。その背景はR&D重視の戦略。特許取得に熱心なほかナノテク素材の配合による製品強度の飛躍的向上が図られるなど、ユーザーに対して他社との差別化を訴求している。また独自のブランド構築で日本だけでなく中国など海外市場の開拓にも注力。とりわけ経済発展を続ける中国では都市部を中心にゴルフ人口が拡大し、市場の発展が期待されており、同社の事業拡大につながるものと期待される。

また、売上構成比が2004.9期において14.6%を占める健康食品事業はコエンザイムQ10

などの寄与で成長途上にあり、粗利率も高いことから同社の収益拡大に貢献。専任の営業マンを置いて商圏の拡大を図るほか、今期より始めたEコマースの売上規模が年商7000万円となり、来期以降も成長期待高い。また、TVCMでおなじみのロングセラー商品禁煙パイポはシェア9割で年商5億円と安定した収益源となっている。

 上場後の株価は公募価格(1300円)を割れるなど低迷しているが、会社更生法に追い込まれた本間ゴルフと同様に高級ゴルフ用品主体の事業モデルというイメージが投資家からの不人気につながっているものと推察される。ただ、研究開発型の企業を指向していることや中国での事業展開、健康食品分野でのEコマース展開など評価の余地は大きく、100億円以下に留まっている現状の時価総額、株価水準は中長期的な観点で見直されるものと期待される。

【ポイント】

1.旧マルマンの事業を再編、選択と集中で事業を集約して上場果たす

 2001年以前はゴルフ用品事業以外に時計やライターなどの事業も展開していた旧マルマングループを特別清算して消滅させ、不採算事業の時計、ライターなど雑貨事業を売却。採算の良い禁煙パイポ事業(マルマンコーポレーション)とゴルフ用品製造事業(マルマンゴルフ)を残し、20032月にマルマンコーポレーションがマルマンゴルフを吸収合併する形で新生マルマンとして再出発。TZONEホールディングスの100%(現状の出資比率は67%)子会社として本年721日にヘラクレス市場に上場するに至った。

2.ゴルフ事業と健康食品事業が柱

 売上の85%を占めるゴルフ事業は粗利率が前期実績で57.7%と高く同社の収益の柱となっている。ゴルフクラブの製造拠点である千葉・白井工場は大量生産する訳ではなく、受注生産製品の組み立てや修理などに特化。開発は東京・入谷のテクニカルセンターで行うのに対して、加工を委託している国内3社、台湾2社の中国工場で大量生産を行い、完成品を輸入するビジネスモデルを構築している。また、ユーザーへの販売は大手スポーツ・ゴルフ専門店等の小売店を通じて行っている。20049月期の売上実績は前期比6.5%増の62億円。今期は同16.9%増の7253百万円を見込む。

 残りの売上は禁煙パイポや生活習慣病対応のサプリメントなどの健康食品事業で粗利率はゴルフ事業に比べ35.6%と低いが、販売管理費が少なく済むため経常利益ベースでは20%とゴルフ事業の1012%に比べ高いため、収益の柱として拡大している。同社が製造することはなく、商品企画や成分企画を行うのみで協力メーカーに製造してもらい製品を仕入れて販売するモデルを構築。これをマツモトキヨシなどのドラッグストアを通じて販売している。また、今年からコエンザイムQ10 を発売したり、Eコマース事業を立ち上げるなどで順調に売上を伸ばしており、年商規模は70百万円にまで達してきた。

3.国内ゴルフ市場全体は縮小するがシニア層市場は拡大

同社のゴルフクラブは「マジェスティ」(主に65歳以上がターゲット)、「エクシム」(主に55歳以上がターゲット)という価格帯でいくと7万円から21万円程度のシニア層向け高級品が中心。このほか同社では「ブイソニック」、「シャトル」といった中級品も手掛けているが、メインは高価格帯で100億円と推察される高価格帯市場の中で約17%のトップシェアを有している。矢野経済研究所によるとゴルフクラブ市場全体が1000億円で縮小傾向にある中で55歳以上のシニアのゴルフ人口は1996年の237万人から2001年は301万人に増加。2005年は388万人、2010年には427万人と更なる増加が見込まれ、シニア層向けの市場は拡大方向にある。ゴルフクラブメーカーとしてはダンロップ、ブリヂストン、キャロウェイゴルフクラブ、サロモン&テーラーメイド、ミズノ、横浜ゴム、本間ゴルフ、ヨネックス、ダイワ精工、セイコーなどがあり、このほか上場企業としてゴルフシャフトを製造するグラファイトデザイン、マミヤ・オーピー、クラブ鍛造品のOEMメーカーである遠藤製作所などが関連している。同社のゴルフクラブ全体の中での市場シェアは3.7%で8位と低いが15万円以上の超高価格帯製品をフラッグシップとするのは同社のみで上記の通り、高価格帯ではトップシェアにあると推察される。

4.高付加価値製品開発の企業活動モデルを構築

本社、入谷テクニカルセンター、白井工場での研究開発活動によって数多くの特許を取得するなど世界初、日本初の技術・製品開発が高付加価値製品作りにつながり、ブランド力を高め、ユーザー評価の向上にもつながっていることが同社の事業モデルの特徴となっている。専属プロゴルファーを使った広告宣伝を行っていたかつてほどの華やかさはないが、試打などで購入されるユーザーが圧倒的に多いことから小売店を主眼においた販促戦略、オーナーズクラブにより優良顧客を取り込むなどのマーケティング活動を継続。これを開発にフィードバックすることで好循環を生み、ゴルフ業界誌が全国の有力専門店に対して行ったメーカー総合力アンケート調査で2002年の9位から20036位、2004年は4位へと年々評価が向上している。この結果、本年6月末現在の「マジェスティ・オーナーズクラブ」の会員数は約2万人へと増加。小売店では全国200店舗を「マルマンゴルフネットワーク」として組織化している。

5.特許権取得済み62件、出願中74件で特許戦略を活発化

同社の研究開発実績は1978年にSPSS理論(それまで各番手でバラバラだったアイアンのスイートスポットの位置をフェースの6:4の位置に統一すると言う理論)を世界で初めて発表して以来、様々に続いており、現在では62件の特許権取得を行い、出願中も74件に上っている。1982年には日本初のメタルウッド「DANGAN」、1994年には世界初の高反発ドライバー、1997年には世界初のアモルファスバルクパターを開発したが、2001年には飛距離アップに貢献するナノテクを導入した世界初のフラーレンチタン(特許出願中)ヘッドの開発に至り、これを「マジェスティ」、「エクシム」に採用したことで、「技術のマルマン」というブランドイメージが浸透してきた。

6.復活から成長に向かう事業戦略を推進

 「技術力」「営業力」を生かしたマルマンブランドの確立を図る同社の成長戦略は、上場を機に今後アグレッシブなものとなると考えられる。「技術のマルマン」、「フィッティングのマルマン」といったブランド戦略を背景に超高価格帯市場でのリーディングカンパニーを目指す。製品戦略では「マジェスティ」、「エクシム」といったフラッグシップ製品のモデルチェンジを図るほか、20049月に投入したヤング〜ミドル層向け新ブランド「ブイソニック」の積極的な販促活動を展開中。本年5月にフラーレンチタンを採用した「NANO」を「NANOU」としてモデルチェンジし、大々的な販促、広告宣伝活動を展開したのに続き、7月には「マジェスティ」の中の最高級スペック「プレステジオ」のモデルチェンジを実施し、第4四半期の業績に貢献。技術戦略では「脱高反発」製品の開発、積極的な研究開発投資を行うことなどをメインとしている。また、このところの経済成長で高所得層が増えてきた中国市場への参入を海外戦略の柱として、台湾、韓国を含めたアジア市場での売上拡大を図る考え。

7.「脱高反発」製品を2006年からの発売を目指して開発中

 2008年以降、ルール改正によって競技会に使用するロフト角13度未満のウッドに関して、反発力係数が0.83未満に規制される。フェースを薄くたわむ構造にすることで、ボールに対するフェースの反発力を高め、それによりボール初速を高め飛距離を伸ばしたクラブを高反発クラブと称し各メーカーから販売されているが、これによって現状の高反発クラブは競技会では使用できなくなる。こうした規制をビジネスチャンスと見て技術力の高い同社は「脱高反発」製品の開発を急ぎ、シェアの拡大に努める考え。同社は研究開発費として今9月期は年間1億円を投入。売上対比1.2%(前期実績は0.85%)と高まっているが、中期的には2.5%にまで引き上げる方針。

研究開発への積極的な投資とともに診断機を用いてユーザーにフィットしたクラブを提供するのも、高反発クラブに代わる「飛び」の追求の一環で、同社はそうした診断機を開発し、店舗に配置するビジネスを展開する。スイング診断機、弾道診断機のほか業界初のパター診断機「パットマスター」などを設置してもらい、ユーザーの購買につなげていく方針。既に、同社の入谷テクニカルセンターや名古屋支店、大阪支店にこうした診断機を備えたフィッティングアリーナを設置。今後、全国の主要販売店に順次配備していく考え。

8.成長期待できる中国などアジア市場に重点

国内市場だけではなく今後注力する方針なのはアジア市場。アジア各国のゴルファーは高所得層が中心で欧米に比べ日本人と体格が似ており、マーケティング、製品開発とも国内と同様のターゲットが考えられる。特に同社では中・高価格帯の製品をアジア市場の高所得者セグメントに投入する考え。とりわけ、台湾向けでは19976月に支店を開設し、年商4億円、市場シェア10%を獲得。国別海外出荷額シェアでも37%とトップの実績を持つ。今後も同国でショールームやフィッティングアリーナを開設するほか営業マンの増員を検討するなど注力する計画。また国別出荷額シェア2位の韓国では20034月にLGグループ(現GSグループ)とマルマンコリアを設立。GSグループの知名度や信頼感を生かしたシェア拡大を図るほか、今期中にソウル中心部に営業拠点を追加。ショールーム、フィッティングアリーナを開設する予定である。

また、中国への進出も現在計画している。1980年代になって普及しはじめた中国のゴルフ用品の市場規模は2004年で約80億円と同社では推定。ゴルフ場の数は200箇所、ゴルフ人口は4050万人(一説では140万とも言われる)と推察され、今後も年率20%以上のゴルフ人口の増加が見込まれる成長市場である。現状においては富裕層に限られているが、今後の経済発展を想定するとゴルフ用品事業は大きな発展の可能性を秘めており、2005年の市場規模は96億円、2006年は115億円、2007年では138億円に達する見通し。

9.事業再生から成長への具体的姿が業績数値になって表面化

 20049月期の売上高は7264百万円、このうちの85.4%、625百万円がゴルフ事業、残りの14.6%、1059百万円が健康食品事業となっている。売上総利益は3961百万円、同率54.5%、販売管理費2922百万円、同率40.2%で営業利益10億円39百万円、経常利益10億円、当期利益816百万円(うち2億円が特別利益)であった。残すところあと1ヶ月余りとなった20059月期は既に第3四半期まで進捗し、売上高6254百万円、営業利益889百万円、経常利益873百万円を計上。すべての部門で販売管理費を見直し、コストを削減しており、計画に対して100%達成している。健康食品事業の売上がコエンザイムQ10関連商品の売上増で前期比32.2%増の14億円と好調。ゴルフ事業はクラブの原料となっているチタン価格の上昇で粗利率が低下し、事業全体の粗利率も前期の54.5%から52.6%へと低下するが、74日に投入した主力新製品「マジェスティ」が6月末の出荷ベースで39,000万円を達成。2年ぶりの新製品で末端の反応も良好で第4四半期に大きく売上貢献することや中価格帯新製品「ブイソニック」の売上増、マルマンコリアでの売上増が期待されるほか、販売管理費率の低下(前期の40.2%から37.7%へ)もあって621日に公表した売上高8653百万円(前期比19.1%増)、営業利益1289百万円(同24.0%増)、経常利益124百万円(同20.3%増)の達成は可能と考えられる。当期利益は前期の特別利益がなくなることと繰越損の解消で税負担が増加することから減益を見込むが実質は増益。来2006.9期も事業再生が軌道に乗り、デパートなどとの取引も拡大が見込まれるほか、新製品の効果、健康食品事業の更なる拡大などから業績は続伸が見込まれる。来期の事業計画は11月頃に明らかになるが、売上は前期比10%余り増加の96億円、経常利益は売上高経常利益率15%を目指しており、1415億円程度が期待される。事業再生を経て成長する意欲が感じられることから今後、同社に対する評価は見直されるものと期待される。

【リスク要因】

 現状において最も懸念されるのは原材料価格の高騰であるが、同社の場合、比較的付加価値が高いため、すぐに大きく収益に影響する可能性は小さいと評価される。ゴルフ事業における在庫リスクもあるが、今のところは生産コストが低く、目立ったリスクとは感じられない。海外特に中国での展開についてはリスクが伴う。今後どのように展開するかを慎重に見守る必要があろう。また、成長を指向しているにも関わらず上場後の株価が低迷していること自体が現状においては今後のM&A手法による事業展開の妨げともなっていると考えられる。

【評価】 株価:916円(819日現在)時価総額:97.3億円

 今期予想EPS60.7円   同PER:15.1倍

     来期予想EPS72.9円   同PER:12.6倍

   第3四半期末一株株主資本243円 実績PBR:3.8倍

一株当たり配当金 年12円(弊社推測)予想配当利回り:1.3%

【収益指標】 (単体、中間実績)

売上高粗利率 50.1%  売上高経常利益率11.4% 

【安全性指標】(単体、中間実績)

    流動比率 180.6% 固定比率 15.9% 自己資本比率 48.1%

【同業他社比較】

企業名 (コード) 株価(円) 時価総額(億円:A)今期予想経常利益(億円:B) AB(倍)  

同社 (7834) 916    97         12           8.1

ヨネックス(7906)1119  262        28.5         9.2

ミズノ(8022)  546   726        60          12.1

ダイワ精工(7990)231   307        22          14.0

グラファイトD(7847)24.2万 84         7.6         11.1

遠藤製作所(7841) 1180 111        10          11.1

アムスLS(2927) 57200   223        9           24.8

【分析コメント】

ゴルフ関連会社との比較を行ってみたところ上記のように収益の水準と比べ、同社の評価が低水準となっていることがわかる。ブリヂストン、住友ゴム、横浜ゴムなどの競合他社はタイヤという事業の比重が大きく今回は上記のスポーツ用品メーカーとの比較が妥当と判断した。このほか、健康食品のアムスライフサイエンス(2927)とも比較しておいたので参考にして頂きたい。健康食品事業を高く評価するなら同社のバリュエーションはもっと異なったものとなる可能性があろう。

業績推移(単位:100万円、%、円)

         

決算期

売上高

増減率

経常利益

増減率

当期利益

増減率

EPS

配当金

2003.9

6,329

2.0

232

黒字化

365

黒字化

41.3

0

2004.9

7,264

14.8

1,000

4.3倍

816

2.2倍

80.6

12

2005.9E

8,653

19.1

1,204

20.3

645

-21.1

60.7

12

2006.9E

9,600

10.9

1,450

20.4

775

20.2

72.9

12

本レポートの作成元:株式会社アイリス・ジャパン 代表取締役 松尾範久

     〒104−0032 東京都中央区八丁堀2−20−1(藤和八丁堀ビル6階)

       TEL:03−5542−7611 FAX:03−5543−0880

       URLhttp://www.irisjapan.co.jp

このレポートは投資判断の参考となる情報の提供を目的として提供するもので、銘柄の選択、投資時期の最終決定は投資家ご自身の責任と判断でなされるようお願いします。なお、このレポートの無断複製、転送等を禁じます。お問合わせは株式会社アイリス・ジャパン 松尾範久(社団法人日本証券アナリスト協会検定会員)03−5542−7611までお願いします。

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MARUMAN REPORT SA AUGUST 29

Maruman (Hercules – 7834)

Strong growth to continue due to solid performance of high-end golf clubs backed by launch of new products and to start of health-food e-commerce business in current fiscal year

Profile

Ø         Maruman & Co., Ltd.

Ø         CEO: Hiroaki Osumi

Ø         Established: February 1950 (shares listed July 2005)

Ø         Activities: Manufacture and sale of golf products, health food wholesaling

Ø         Head office: 11th floor, Nihonbashi-Muromachi Center Bldg., 3-2-15 Nihonbashi-Muromachi, Chuo-ku, Tokyo 110-0005

Ø         Tel: 03-3272-9400  Fax: 03-3272-9401

Ø         URL: http://www.maruman.co.jp/

Ø         Major shareholder: T ZONE Holdings Inc. (67%)

Ø         Employees: 170 (R&D 19, manufacturing 26, sales 100, administration 25, as of March 31, 2005)

Ø         Trading unit: 100 shares     Shares issued: 10,625 thousand

Ø         Market capitalization: 9.7 billion yen (August 22, 2005)

Summary

Maruman is building brand equity for its line of innovative products like high-end golf clubs and the Paipo, which helps people to quit smoking, and health food. The company sold money-losing businesses like cigarette lighters and wristwatches and has revitalized its operations and conducted an IPO under the oversight of T ZONE Holdings, an investment fund company affiliated with SFCG Co., Ltd. (formerly Shoko Fund).

As a company focusing on high-end golf clubs and accessories, Maruman has a solid position in the market for luxury golf products for older golf players. Due to this position, Maruman is Japan’s leading supplier of high-end golf products. The company’s strategy of emphasizing R&D is central to this accomplishment. Maruman aggressively pursues patents, has achieved dramatic improvements in club strength by incorporating nanotech materials, and takes many other actions to supply products that competitors cannot match. By establishing its own brands, Maruman is growing in Japan as well as making inroads in China and other overseas markets. Increasing numbers of golf players in the major cities of China, where economic growth is continuing, present a particularly attractive opportunity. Hopes are high that this market will contribute to Maruman’s growth.

In the fiscal year that ended in September 2004, health products accounted for 14.6% of total sales. This is a business segment in the early stages of growth due to products such as items incorporating the coenzyme Q10. Since the gross profit margin is high, health food will make a big contribution to earnings growth. Maruman is enlarging its market coverage by using sales personnel who handle nothing but health food products. The e-commerce business, which was started in the current fiscal year, is expected to generate annual health food sales of 70 million yen and even higher sales in the following years. In addition, Maruman’s Paipo, a stop-smoking product with a market share of 90%, is a consistent earnings generator with annual sales of 500 million yen. Backed by TV commercials, Paipo has been a highly recognized product in Japan for many years.

Since the IPO, Maruman shares have not performed well, trading under the offering price of 1,300 yen per share. It appears that the perception of the company’s business model has suffered from the bankruptcy of Honma Golf, which has a high-end golf product business similar to Maruman’s. But Maruman is different. One reason is its emphasis on R&D. Another is its growing operations in China. Also distinguishing Maruman is the growth potential of its e-commerce health food sales. Due to these factors, investors will probably take another look at Maruman’s share price, which puts the company’s market capitalization at less than 10 billion yen, from a medium- to long-term perspective.

Highlights

1. Maruman conducted an IPO by reorganizing operations of the former Maruman to focus resources on strategic businesses.

The former Maruman Group, which had a wristwatch, cigarette lighter and other businesses in addition to its golf business, was liquidated in 2001. At that time, the company sold the wristwatch, lighter and other unprofitable businesses. What remained was the profitable stop-smoking Paipo business (Maruman Corporation) and golf products manufacturing business (Maruman Golf Co., Ltd.). In February 2003, Maruman Corporation and Maruman Golf merged to form the new Maruman. Initially a wholly owned subsidiary of T ZONE, the company listed its shares on the Hercules market on July 21, 2005. T ZONE currently holds 67% of Maruman’s shares.

2. Two core businesses: Golf and health food

The golf business is Maruman’s largest business activity, accounting for 85% of sales and 57.5% of its gross profit in the prior fiscal year. The Shirai factory in Chiba does not produce golf clubs in large quantities. Instead, this facility specializes in assembling order-made clubs and in making repairs. New product development is conducted at the Iriya Technical Center in Tokyo. Mass-produced products are manufactured on an outsourcing basis at the Chinese factories of three Japanese companies and two companies based in Taiwan. The imported products are then sold in Japan. Customers purchase Maruman products at major sporting goods stores and specialty golf shops. In the September 2004 fiscal year, sales of golf products increased 6.5% to 6,200 million yen. In the current fiscal year, golf product sales are expected to climb 16.9% to 7,253 million yen.

Other than golf products, Maruman’s sales are derived from the stop-smoking Paipo and health food products, mainly supplements for lifestyle-related diseases. These businesses have a gross profit margin of 35.6%, which is less than for golf products. However, the ordinary income margin of 20% is much higher than the 10% to 12% margin for golf products because of the lower selling and administrative expenses. Consequently, non-golf operations are becoming an increasingly important source of earnings. Maruman manufactures no health food products itself. The company only performs product planning and determines the ingredients. Maruman then places orders with various manufacturers. Health food products are sold through Matsumoto Kiyoshi and other drugstores. Beginning in 2005, Maruman began selling products with the coenzyme Q10 and started an e-commerce business. Actions like these are supporting steady growth in health food sales, which have grown to about 70 million yen on an annualized basis.

3. The Japanese golf market is shrinking, but sales to seniors are growing

The majority of Maruman’s golf clubs are luxury products targeting older customers. The Majesty line targets golfers over the age of 64 while the Exim line targets golfers over the age of 54. Prices range from 70,000 yen to 210,000 yen. In addition, the company sells mid-range clubs using the V-Sonic and Shuttle brands. However, the main target is the high-price range, a market segment that generates estimated annual sales of 10 billion yen in Japan. Maruman leads this market with a share of about 17%. According to Yano Research Institute data, the number of Japanese golfers is declining. Nevertheless, the senior portion of Japan’s golfing population (ages 55 and higher) rose from 2.37 million in 1996 to 3.01 million in 2001. This figure is projected to reach 3.88 million in 2005 and 4.27 million in 2010. Japanese golfers have many golf club manufacturers to choose from. Among them are Dunlop, Bridgestone, Callaway Golf, Solomon & Taylor Made, Mizuno, Yokohama Rubber, Honma Golf, Yonex, Daiwaseiko and Seiko. There are other publicly owned companies involved in golf clubs. Among them are Graphite Design and Mamiya-OP, which make golf club shafts, and Endo Manufacturing, an OEM supplier of forged golf products. Overall, Maruman ranks only eighth in Japan’s golf club market with a share of 3.7%. But in the luxury price range of more than 150,000 yen, Maruman appears to have the top market share as the only company whose flagship products target the high end.

4. A corporate activity model focused on the development of value-added products

R&D activities are performed at the head office, Iriya Technical Center and Shirai Factory. Through the years, these programs have produced many patents and other products and technologies that were unprecedented in Japan or the world. These advances have enabled Maruman to create products with considerable added value and to make its brands more powerful. R&D also enhances Maruman’s reputation among customers. All these attributes differentiate Maruman’s business model from those of its competitors. The company continues to conduct many marketing activities, although not the high-profile activities of the past that included an exclusive contract with a pro golfer. Since almost all customers make a purchase after testing clubs themselves, the sales strategy emphasizes retail stores. Marketing activities also include the use of an owners club to build relationships with premium customers. Information from these sales activities are used for new product development, creating a valuable feedback cycle. Due to this process, Maruman rose from number nine in 2002 to sixth in 2003 and fourth in 2004 in an annual survey by a leading Japanese golf magazine concerning the public perception of golf product manufacturers. By the end of June 2005, the number of Majesty Owners Club members had grown to about 20,000. Additionally, Maruman has expanded its Maruman Golf Network to 200 stores throughout Japan.

5. 62 patents granted and 74 patents pending

The 1978 announcement of the SPSS theory, a world first, was one of the greatest achievements of Maruman’s R&D program. Conventional irons have a different sweetspot depending on the club number. This theory envisioned a uniform sweetspot, using a location based on a 6:4 ratio of the head face area. This breakthrough was followed by many others. Maruman now has 62 patents and has applied for 74 others. The company has many innovations: in 1982, DANGAN, Japan’s first metal driver; in 1994, the world’s first driver with a high coefficient of restitution; in 1997, the world’s first amorphous bulk putter; in 2001, the world’s first fullerene titanium (patent pending) head, using nanotechnology to allow players to hit balls farther. By incorporating advances in its Majesty and Exim clubs, the company has made the Maruman brand synonymous with advanced technology.

6. A business strategy shifting from revitalization to growth

Maruman has been executing a growth strategy aimed at using strengths in technology and sales to firmly establish the Maruman brand. Now that the company is publicly owned, management will probably adopt a more aggressive stance. The objective is to become the market leader in the ultra-high-price range through a two-part brand strategy: linking Maruman with technology and positioning Maruman as a source of order-made products. The product strategy includes model changes in the flagship Majesty and Exim lines. Furthermore, the company is now conducting an extensive marketing campaign to back up its V-Sonic brand, which was launched in September 2004 to target young and middle-age golfers. In May 2005, NANO products, which incorporate fullerene titanium, were updated to NANO II, an action accompanied by very high profile sales promotion and advertising campaigns. Next was a July 2005 model change for Prestigio golf clubs, which offer the best performance within the premium Majesty category. This will contribute to fourth-quarter results. In terms of technology, the company’s main strategy is to make big investments in R&D to create products that do not rely on a high coefficient of restitution. In addition, Maruman is making the Chinese market, where economic growth is increasing the number of people with high incomes, the nucleus of its overseas strategy. Plans also include raising sales in Taiwan, South Korea and other Asian countries.

7. Development proceeding on clubs without a high coefficient of restitution with goal of product launches in 2006

Beginning in 2008, for tournament play, drivers having a loft angle of less than 13 degrees must have a coefficient of restitution that is under 0.83. This coefficient can be raised by creating club face structures that are deformed slightly when striking the ball. The ball then leaves the club face at a higher velocity and travels farther. All club makers have been selling these so-called “hot drivers.” But the upcoming rule revision will prevent the use of these clubs in competition. Maruman views this as an opportunity. By leveraging its extensive technological resources, Maruman is working quickly on the development of clubs that do not rely on a high coefficient of restitution with the aim of increasing its market share. In the current fiscal year, the company has budgeted R&D expenditures of 100 million yen. Although this is 1.2% of sales compared with 0.85% one year earlier, management plans to further increase the R&D budget to 2.5% of sales.

An aggressive R&D program is not Maruman’s only response to the coefficient of restitution rule revision. The company plans to use analysis units to create golf clubs perfectly suited to each player in order to offer distance that does not rely on a high coefficient of restitution. Work is now proceeding on the development of these units and their placement in stores. Plans include the installation of units to analyze swings and ball trajectory, as well as the world’s first unit for putting analysis, a device called the Putt Master. These analysis units are expected to increase sales of Maruman products. Units are already being used at fitting arenas located at Maruman’s Iriya Technical Center and its Nagoya and Osaka branch offices. Maruman plans to place these units in major stores all over Japan.

8. Targeting China and other Asian markets with growth potential

Maruman’s policy is to concentrate on Asia as well as Japan. Most golfers in Asia have high incomes and their physiques are more similar to those of Japanese players than to golfers in Europe and North America. This allows Maruman to conduct marketing and product development programs with targets similar those in Japan. In particular, the company is planning to sell midrange and high-end products in Asia that target high-income golfers. In Taiwan, Maruman opened an office in June 1997 and currently has a 10% market share and annual sales of 400 million yen. Taiwan is the company’s largest overseas market, accounting for 37% of overseas business based on shipments. To grow in Taiwan, Maruman is creating a plan that includes more showrooms and fitting arenas as well as a larger sales force. In South Korea, Maruman’s second-largest overseas market, Maruman Korea was established in April 2003 with the LG Group (now GS Group). This company is leveraging the powerful GS Group recognition and reputation to capture market share. In addition, this company plans to open a sales base in central Seoul by the end of the current fiscal year. Showrooms and fitness arenas are also planned for South Korea.

Maruman is now formulating plans for starting operations in China, where the golf products market emerged during the 1980s. China’s annual golf product sales were about 8 billion yen in 2004, according to Maruman estimates. The country has about 200 golf courses and a golfing population of between 400,000 and 500,000, although some place this figure at 1.4 million. Golfers in China are expected to increase at an annual rate of more than 20%. Currently, only wealthy people can play golf. But as China’s economy expands, there is much potential for growth in demand for golf products. Sales of golf product sales in China are projected to rise to 9.6 billion yen in 2005, 11.5 billion yen in 2006 and 13.8 billion yen in 2007.

9. The effect of the shift from revitalization to growth is appearing on the income statement

In the September 2004 fiscal year, golf products accounted for 85.4%, or 6,205 million yen, of total net sales of 7,264 million yen. The remaining 14.6%, or 1,059 million yen, came from health food. Gross profit was 3,961 million yen, the gross profit margin was 54.5% and SG&A expenses were 2,922 million yen, 40.2% of sales. Operating income was 1,039 million yen, ordinary income was 1,000 million yen and net income was 816 million yen (including 200 million yen from extraordinary gains). Only about one month remains in the current fiscal year. In the first three quarters of the fiscal year, we estimate that sales were 6,254 million yen, operating income was 889 million yen and ordinary income was 873 million yen. All businesses are reviewing SG&A expenses to cut costs. Maruman has achieved 100% of its planned cost reductions. The health food business is performing well, with sales up 32.2% to 1,400 million thanks to higher sales of coenzyme Q10 products. In the golf business, the gross profit margin declined due to the higher cost of titanium, which is used to make clubs. Overall, the golf gross margin fell from 54.5% to 52.6%. However, as of the end of June 2005, the company had posted shipments of 390 million yen for the new Majesty clubs introduced on July 4. Initial response to Maruman’s first new product in two years has been very favorable. The new clubs are expected to make a big contribution to fourth quarter sales. Maruman also expects to see higher sales of new V-Sonic clubs, which target the medium price range, and growth at Maruman Korea. Results will also benefit from a decline in SG&A from 40.2% to 37.7% of sales. We therefore believe that Maruman can meet the figures it announced on June 21: net sales of 8,653 million yen (up 19.1%), operating income of 1,289 million yen (up 24.0%) and ordinary income of 1,204 million yen (up 20.3%). Maruman is projecting a decrease in net income. However, there will actually be an effective increase in net income after adjusting for last year’s extraordinary gains and the increase in income taxes resulting from the elimination of losses carried forward.

In the fiscal year ending in September 2006, we expect to see greater benefits of revitalization initiatives, higher sales at department stores and other retail channels, sales contributions by new products and further growth in health food business sales. All these factors should produce higher sales and earnings. Maruman will announce its business plan for the September 2006 fiscal year in November. We are expecting the company to aim for sales growth of more than 10% to 9.6 billion yen and ordinary income of between 1.4 and 1.5 billion yen, which equates to about 15% of net sales. Having finished its revitalization stage, Maruman is now increasing its commitment to growth. We believe that the company will earn higher marks from investors due to this more aggressive stance.

Risk Factors

Currently, the greatest source of concern is the steep rise in the cost of raw materials. But since Maruman makes products with a high degree of added value, we believe that more costly materials will probably not have a material impact on earnings in the near future. There is some inventory risk in the golf business, but this is not significant because of the current low cost of production. There are risks associated with overseas operations, especially in China. Investors will need to closely monitor Maruman’s progress in growing outside Japan. Furthermore, despite its commitment to growth, the company’s share price has been weak following its IPO. This could make it more difficult for Maruman to use mergers and acquisitions to grow.

Evaluation

Ø         Share price: 913 yen (August 22)     Market capitalization: 9.7 billion yen

Ø         FY05 EPS forecast: 60.7 yen (PER 15.0)

Ø         FY06 EPS forecast: 72.9 yen (PER 12.5)

Ø         Equity per share as of June 30: 243 yen (PBR 3.8)

Ø         Dividend per share: 12 yen (our estimate)  Projected yield: 1.3%

Earnings indicators (non-consolidated, first half results)

Ø         Gross profit margin: 50.1%  Ordinary income margin: 11.4%

Financial soundness indicators (non-consolidated, first half results)

Ø         Liquidity ratio: 180.6%  Fixed asset ratio: 15.9%  Equity ratio: 48.1%

Peer Company Comparisons

Name (code)

Share price (yen)

Market cap (billion yen: A)

Ordinary income forecast (billion yen: B)

A/B (times)

Yonex (7834)

913

9.7

1.2

8.1

Mizuno (7906)

1,117

26.1

2.85

9.2

Mizuno (8022)

546

72.6

6.0

12.1

Daiwaseiko (7990)

232

30.9

2.2

14.0

Graphite Design (7847)

233,000

8.1

.76

10.7

Endo Mfg. (7841)

1,190

11.2

1.0

11.2

AMS Life Science (2927)

57,000

22.2

0.9

24.7

Share prices are as of August 22.

Commentary

The above comparison of golf companies shows that Maruman’s profitability is low relative to its peers. We did not include Bridgestone, Sumitomo Rubber, Yokohama Rubber and other competitors that generate most of their sales from tires. We believe that only comparisons with other sporting goods manufacturers are meaningful. We included AMS Life Science (2927) to provide a comparison with a health food company. For investors who want exposure to the health food business, Maruman’s valuation may differ the most of any company in this industry.

Financial Highlights

(million yen, %, yen)

Year ended

Net sales

YoY change

Ordinary income

YoY change

Net income

YoY Change

EPS

Dividend

9/2003

6,329

2.0

232

Moved into the black

365

Moved into the black

41.3

0

9/2004

7,264

14.8

1,000

4.3X

816

2.2X

80.6

12

9/2005(E)

8,653

19.1

1,204

20.3

645

-21.1

60.7

12

9/2006(E)

9,600

10.9

1,450

20.4

775

20.2

72.9

12

Report produced by:

Iris Japan Co., Ltd.

Norihisa Matsuo, Representative Director

6th floor, Towa Hatchobori Bldg.

2-20-1 Hatchobori, Chuo-ku, Tokyo 104-0032

Tel: 03-5542-7611  Fax: 03-5543-0880

URL: http://www.irisjapan.co.jp

Disclaimer

This report was prepared for the purpose of providing useful information for reaching investment decisions. Final decisions regarding the selection and timing of investments are the sole responsibility of investors. This report may not be copied, transferred or otherwise reused without permission. For matters concerning this report, please contact Norihisa Matsuo (certified analyst, The Security Analysts Association of Japan) at Iris Japan Co., Ltd. (03-5542-7611).

Delivery: August 29

Word count: 3,534

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コラム「あなたはファンダメンタルズ派?需給派?それともテクニカル派?」
【億の近道 2005/06/21号より】

 株式投資で成功を収めるには信念と忍耐が必要だなどという結論は聞きたくない。などとおっしゃる皆様のために本日は実践論、私の考え方をご披露申し上げます。

「株式投資は短期・中期・長期の企業価値を捉え、予測してリターンを上げる知的なマネーゲームである。」
これは偉い学者の先生が言ったことではなく、私が今思いついて出たことです。

 資本主義社会では多くの企業が自由な発想の下でビジネスモデルを考案し、利益を追求しながら発展を目指しています。とは言え、産業構造の変化とともに時流に沿わなくなった企業も出てきます。いくら頑張っても社会的に価値がない企業では利益も上がらず投資家の評価も落ちてきます。
  こうした企業活動の過去の結果を分析し未来を占いながら価値を見出すのがファンダメンタルズ分析の手法で、投資家は株価の価値付け、バリュエーションをそれぞれの尺度で行いながら投資判断をします。その客観的な分析をしてくれるのがアナリストということになります。
  多くは証券会社やシンクタンク、投資顧問会社、銀行などの金融及び金融関連の機関に所属し、自らの資金を運用したり顧客のために助言したりして報酬を得る仕事をしています。

 また、証券アナリストという職業も千差万別です。投資成果を上げるにはファンダメンタルズだけではないとの認識から需給動向を専門で調べたり、テクニカルといってチャート分析などを行う方もいます。まさに人生をそれに賭けていると言っても良い専門性を持たれている方も多いと思われます。

 ファンダメンタルズもマクロ経済の動向を予測する方もいればミクロ、つまり個別企業の動向を予測している人もいます。また個別企業も大企業から中小、ベンチャー企業までと幅が広く、大手証券ではその効率性から大企業を中心にカバーし、中堅以下では小型銘柄をアクセントにして活動しています。中には中国株が専門だとしている証券会社のアナリストもいます。
  人間の活動には限界がありますから、組織的にはこうした専門性が求められることになります。

 投資家の皆さんも実はれっきとしたアナリストと言えます。特に「億の近道」の読者の皆さんは過去7年以上にわたって投資の勉強をされてきましたから、投資のイロハはすべてマスターされておられるものと推察されます。また、様々な業界で活躍もされているものと思われますので、それぞれの業界のことはよくお分かりになっているはずです。まだこれから勉強したいと思ってこのメルマガをお読みになっている方も、株式投資のイロハなどは既によくご存知で自らの投資で実践されているのではないでしょうか?

 皆様の運用手法もきっと様々でしょう。投資と投機は時に区別がつきませんが、ファンダメンタルズ派あり需給派あり、テクニカル派ありでそれぞれが独自の視点で市場に参画された結果として市場が成立しているのです。
  これに加えてポートフォリオ構築によってリスク分散に心がける手法や投資家心理の分析、四季報などの活用方法、インターネットによる企業情報の収集、特許、ブランド、著作権など知的財産価値など様々な分析手法がそれぞれの投資成果を高めてくれるノウハウとしてお持ちになっているに違いない。

 ノウハウは公開などしなくて良い。多くの株式関連の書籍は自らのノウハウをさらけ出して安売りしているようにも思われる。価値がないから書籍になっているとも考えられるが中には結構価値があるものもあるだろう。
  私の場合は有料メールマガジンにてそのノウハウの一端を企業レポートの形で紹介しているので一度機会があれば申し込みして頂ければ幸いである。

 さて、私は基本的には証券アナリストとして企業訪問を重ねながらファンダメンタルズ分析とりわけ、定性的な分析を行うことが多い。株価の動向を大きく左右するポイントは未来の企業業績にあるから、ヒントは企業訪問をしないと得られない。経営者の顔色や話の内容に自信があるのか否かなど臨場感あふれる企業情報が皆さんの心を打つのではないかと信じている。

 それでも私の活動にはファンドマネジャーとしての血も流れている。時には需給やテクニカルの動きも吟味したりして読者である皆さんにレポートすることもある。全体相場の動向は需給や季節要因も関わることが多い。投資家心理をどう見るかも時に大事なポイントとなるだろう。

 ファンダメンタルズを基本に需給、全体相場の動向、テクニカル分析なども加味しながら読者の資産を守り着実に増やしていける情報を配信していくことが私の当面の使命と考えている。
(炎)

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。)

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コラム「どうやったら普通の人が億の資産を築けるようになるのか?」
【億の近道 2004/05/24号より】

 人それぞれに生まれてから死ぬまで、様々な人間模様があります。私たちは一旦生まれた以上は生きる時代を選択できません。様々に経済環境や人生観が違うために私たちの生き様はそれぞれに異なったものとなりますが、お互いに支え合って生きていることだけは事実です。
  自立するまでは親の援助なしには生きていけませんし、自立したとしても周りの方々に支援されて生きていくものです。
  かく言う私も現在多くのメルマガ購読者に支えられながら生活し何とか生計を立てているのですが、その生活も独立してはや6年を経過しようとしています。
  現在の日本には約1億2000万人もの人々が暮らし、それぞれに様々な生き方をしていると思いますが、1億円以上の資産を持つ方々とそれほど資産を持たないで生活している方々とが混在し、貧富の差も意外に開いているものと推察されます。
  また、私と同様に扶養家族を抱える30代から40代の世帯主は、余り冒険することもできないでその多くが組織に従属し、一定の枠の中で生活を送っているものと推察されます。
  私も無謀にも自らの生活を余り省みず、株式にリスクをかけている方々にせめて銀行預金のみの保守的な方よりもリターンを上げてもらいたいと現在身を粉にして精力的に企業訪問し、説明会や個別面談をして投資情報を集め、その情報をコンパクトにわかりやすくまとめて配信しているのが現状です。
  その結果、お陰様で現在私の有料メルマガには数多くの読者に集まって頂くようになりました。それでも、まだまだ多くの方々に私の有料メルマガを読んでもらいたいと願っています。皆さんも、これをご縁にぜひともご購読賜れば幸いです。

 ところで冒頭に掲げた「どうやったら普通の人が億の資産を持てるようになるのか」ということへの答えは容易ではありません。
  60歳を超えて年金をもらって生活をされている方と40歳代で子供にお金のかかる私のような世代の人間と20歳代、30歳代でこれからが働き盛りという方々では考え方が異なってきます。
  事業経営を行っている方なら事業で儲ければ良いし、サラリーマンなら成績を上げて報酬をアップさせれば良いというのは誰にもわかる簡単な答えですが、要は意識の問題です。意識がなくあきらめている方にはなかなか億の資産形成はできません。
  現状において国民一人当たりの金融資産が1200万円だとすれば、この水準をせめて各世帯が押しなべてクリアしていれば良いのですが、たくさん資産を持っている一握りの資産家に対して多くの平均以下の方々が社会に存在していて、これからの高齢化社会を支えていかないとならないという現実が待っているのです。
  日本のバリュー株投資の草分けとでも言うべき竹田和平さんのような資産家がいて何百億円もの株式を保有している一方で、平均的な給与所得者が100〜500万円程度の小口の資金を株式投資に投下して今日買った株が上がって喜んだり、下がって悲しんだりしているのが現状なのではないでしょうか?
  それと日本の個人金融資産の特徴は下記の通り安全資産重視ということです。より安全な郵便貯金に預けておく方が多いのはこの典型例です。

【参照:日本の個人金融資産の特徴点】(日銀資料より)
・総額、一人当たり残高ともG5諸国中第2位
・日本の個人は米国に比べ貯蓄好き(所得に占める金融資産の純取得額の割合
・安全資産中心の資産構成
・安全資産重視のスタンスが近年強まっている

 私は普通の人が億の資産を持つにはやっぱり努力しかないと思っています。儲けるためのアイデアを見出す努力だとも思っております。普段勉強を続けながらここという局面でチャンスを生かすことが億の近道とも思っております。
  普段は質素倹約に努めながら、資産を蓄積し有望な投資対象が見つかったら思い切ってリスクに挑戦してみる気構えを持つことが大切だと思っています。

 いつも言うことですが、株式相場は山あり谷あり。暗い谷の中でリスクを感じながら来るべき明るい山を目指して歩み続ける姿勢が大事なのではないでしょうか?
  株式市場に上場する企業はすべて皆さんが投資対象として考えられる案件であり、そこからのリターンは利益成長の結果もたらされるものなのです。
  上場企業に勤務するサラリーマンは上場企業に勤めているから安心ということではなく、サラリーの蓄積以上の資産形成をどうやって行うのかをしっかり考えていくことが必要ですが、自らの力で業績の向上にいかに貢献できるかがポイントです。
  中小企業の場合はその会社が上場しようとしているのならインセンティブをどうきちんともらえるのかを経営者としっかりとお話しておく必要があります。
  上場する予定の無い企業に勤務されている方は、給与を上げるために必死で頑張るか株式投資を着実に行って自らの資産形成を自己責任のもとで行う必要があります。この場合はリターンを上げるためにあらゆるジャンルの金融商品や不動産などを研究しておかないとならないでしょう。中国株の研究やオプション、デリバティブの研究なども皆さんの中には取り組んでいる方もお見えかと思います。また中には為替証拠金取引などの世界にも精通されている方もいるのかも知れません。

 私のような億の資産形成のためにどうやって株式投資で儲けてもらうかを研究している経験値を持つ者にとっては、こうして億の近道というメルマガを通じて出会った皆さんには、ぜひとも億の資産を築いて頂きたいと心より願っております。そしてその資金の一部は社会的に有意義な存在価値のある資金ニーズの高いベンチャー企業への投資に充当されていくような好循環を形成していければと思っております。(炎)

【参考】
**炎が最近発見した億の資産形成を目指す方への面白お奨め本
  「普通の人がこうして億万長者になった」(本田 健)
  (講談社:1500円)(炎)

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。)

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コラム「同志社交遊録」
【億の近道 2004/05/24号より】

  私の出身大学は京都の同志社大学であります。わが恩師である杉江雅彦名誉教授は証券金融論の先生で現在も奈良の教育委員会等のお仕事で多忙な日々を送っておられます。

 杉江ゼミOBは東京にもたくさんいますが、全国的にも1000名がおりますのでかなり大きなパワーを持っていると思われます。
  そのOB有志が月1回の勉強会を続けており、その開催数は既に10年以上、100回を超えているかと思います。

 
   これに加え、私は同志社大学の校友会の春の集いにも毎年参加しております。
今年は5月22日土曜日に東京會舘で開催され、約500名のOBが集まり大盛況でした。読者の皆さんの中でもOBの方はいらっしゃいませんか?次回はこの場でぜひお目にかかりましょう。

 そこで縁あって出会った方々とはまた今後もおつきあい願うつもりであります。
  上場企業では環境事業に注力されています前田製作所(6281・時価215円・時価総額35億円)の方やDNAシーケンサーで国内トップの日立ハイテクノロジーズ(8036・時価1507円・時価総額2076億円)の方などとお話させて頂き楽しい時間を過ごすことができました。
  それぞれの企業ごとにステージは異なっていますが、出会った方の所属企業をチェックするのも結構面白いものです。そこから意外にも出世株が見出せる時もあるのです。

 因みに頂いたガイドブックにはキューサイ(2596・時価950円・時価総額309億円:長谷川社長がOB)と日清医療食品(4315・時価1850円・時価総額1325億円、村田社長がOB)が掲載されていました。日清医療食品は今期の経常利益141億円と週末に発表しておりますがこれでやっと株価が幾分アンダーバリューしてきた格好です。

 さてさて、この同志社大学の格付けがR&Iからなされているとの話ですがAA+という早稲田、慶応をしのぐ評価がなされているとのことでOBとしては誇れるものと思いますが、立命館に先を越されてきた革新的な活動を踏まえ、大谷総長はこれから躍進を開始するとの力強い発言をされました。
  まさに大学の改革が日本経済の復活にもつながるだけに具体的な取り組みの成果を期待したいと思います。

 ところで皆さんも母校の同窓会にたまには顔を出してみませんか?きっと何かが発見できる筈です。(炎)

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。)

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コラム「投資家の心得」
【億の近道 2004/05/31号より】

  =経営トップの考え方を十分に理解しよう!!=

 事業を営むというのは大変なことである。
ましてや上場企業ともなると株主の負託に応えるため収益を上げる努力が求められるのでなおさら経営トップは頑張らないとならない。

 その点、株主となる投資家はある意味では楽である。
企業の中身が良ければ投資するし悪ければ市場において売却すれば良い。だが、そうした市場の中で資産形成を行うとなればじっくりと企業の描く戦略について理解したり、研究を続けてみて未来を予測しないとならない。
  私たち証券アナリストは普段忙しくて企業のことを研究する暇のない皆さんに代わって企業のことを調べていろいろと成長の方向性を探ることになります。

 5、6月は実に多くの3月決算企業がそれぞれ決算を公表し、説明会を開催。経営トップがアナリストの前でその内容や事業戦略について語りました。私も既に約40社程度の企業説明会に出向いて感動したり失望したり。中にはわざわざ弊社のオフィスまで出向いて頂き、丁寧にお話をしてもらったりもしましたが、それは私が皆さんの代わりに経営陣のお話を承っているからに違いありません。
  そこでは多くの経営トップとの新たな出会いや発見の旅がありました。
私が頂いた感動は今後読者の皆様にぜひともお分けしたいと思っておりますので宜しくお願い申し上げます。

 ところで、経営トップには自ら企業を立ち上げて上場まで至った株式を大量に保有するオーナーと、長い間その企業に関係していて功績があったことによって社長となり事業を先代の社長から引き継いだサラリーマン社長がいる。
  そのほかでは創業社長の二世でなるべくして社長となった経営者もいれば、娘婿で元来の経営能力をある程度備えてはいるが、割とのんびりしたタイプの経営トップなどもいる。

 このように実に様々なタイプの経営トップがいるから投資家はそのトップがどういう考えを持っているのかを吟味してみる必要がある。
  アイデアマン型、営業のプロ型、おっとり型、積極型、好人物型、とりまとめ型、頭脳明晰型、運の良い経営者もいれば悪い経営者もいて中にはトップ交代で収益をダウンさせてオーナーに首を切られた方や、外部のコンサルタント上がりでプロとして請われて社長になったけど収益を上げられなかった方などタイプは様々。

 投資家にとってメリットのあるタイプの経営トップは約束を守る不言実行型の経営者だろう。責任感が強くて計画した業績数値を自分の目の黒いうちは決して下回らないという自信ある経営トップが投資対象になりやすい。

 人柄はもちろんのこと信頼性に足る社長かどうかをアナリストは見分ける必要があるのだが、これはある程度の経験値を積まないとならない独特のノウハウと考えられる。
  創業社長だから投資家に多大なリターンを上げるだけの利益拡大を行ってくれるとは必ずしも言えない時もある。成長の余地が大きなセクターを選択し、事業コアを集中させれば当然に収益は拡大するだろうが、未来永劫の収益拡大が約束されている訳ではない。当然のごとくセクター全体が成熟化すると企業の成長力は鈍化する。

 企業の採用する事業モデルの良し悪しも投資家にとっては関心事となってくる。
  新しい事業モデルは定着するまでには時間を要するが、いったん定着して軌道に乗ると収益は着実に伸びていくことになるだろう。

 企業経営者は自らの事業を発展させるにあたって先行投資を行うかどうかの決断に迫られるが、株式の投資家も短期的なリターンを余り求めないで未来の収益リターンを念頭に投資を続けることが結果としての大きなリターンにつながるのだと私は考えている。

 経営者の資質や今後の事業戦略の良し悪しを見抜く目を私たち一人ひとりが持てるようにしっかりと頑張っていかないとなりません。

 皆様のような長期的視点で物事をしっかりと考えられる投資家に支えられて日本経済は今、復活の足音を高らかに鳴らそうとしています。また、いったんは成田から出ようとした外国人投資家もそうした皆様の行動に刺激を受けてまた戻ってきているようです。

 経済全体に対する成長の芽、それ以上に個々の企業ごとの成長の芽やその芽を生み出した経営トップの考え方や戦略等を十分に研究される皆様こそ「億の近道」という高い目標に向かって効率良く進まれるのではないでしょうか…。
(炎)

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。)

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コラム「春爛漫の株式相場」
【億の近道 2004/03/29号より】

  〜新年度もまたごいっしょに楽しみましょう〜

 日経平均こそなかなか一気に上にいかないものの、個別で見ると元気良く上値に挑戦しようとしている銘柄が見られるようになった今日この頃の株式相場。

 景気の回復期待が底流にあるだろうし、それにつれて企業業績が良くなることで株式の価値そのものの向上が期待できることが背景となっていると推察される。

 買いの主体は外国人投資家に皆様のような個人投資家持ち合い解消売りをうまく吸収して需給を良くしてくれている。まさに季節と同様、春爛漫の株式相場。

 さて、昨年のボトムから約1年近くを経て順調な上昇相場を辿ってきた株式相場だが、恐らく皆さんの資産運用の成果もそこそこのものが上げられている筈。今から株式投資の世界に入る方や最近始められた方はともかく、長きにわたって億の近道とおつきあいされて真剣に取り組まれた方は相当に成果が上がっていないとおかしい。

 いや、それでも成果が上がっていないという方は余り素直ではなかった方々かも知れない。

 1年前のどの時期においてスタートされてのんびりスタイルで売買された方も100万円の資産は少なくとも20万円以上増えているだろうし、500万円のお金は100万円程度は増えていないといけないでしょう。
  中には何と資産?倍と言う方もおられるかも知れません。

 投資家には様々パターンの方々がお見えです。

 買った株をじっと持つタイプ、買った株を熱心に比較的短期に売買される方、その人それぞれに楽しみ方は違いますね。

 いずれにしても個人投資家は市場参加者として日本経済を支える大事な勢力となる筈です。口に出して企業を変えるほどの力はないのかも知れませんが、暗黙の勢力、圧力は発行企業にも感じられているに違いありません。

 最近、企業の配当政策が安定配当から配当性向重視、大幅な増配へとシフトしてきています。

 先日、私はユシロ化学という今話題の企業の説明会に出席しましたが、これについては詳細を別コラムで紹介するとして外資系の投資会社のTOBに対応して年200円という配当を打ち出したのです。

 私は年初のところで3月まではキャピタルゲインではなく株式配当(インカムゲイン)を狙いにして取り組む作戦をリコメンドしてきました。
  ほぼ、この狙いは当たっていたようです。結果としては配当狙いでじっくりと取り組んだ方が成果を上げておられるのではないでしょうか?
  つまり配当利回りの高さに焦点を当てた投資手法が成果を上げたものと考えられます。

 さて、これからは3月決算の配当落ちや分割の権利落ちが終わり、新たな視点を考えておかないとなりません。

 リストラの成果から大半の大企業は2004.3期の収益が向上してきていると感じられるようになってきましたが、まだまだ収益水準は低いままです。財務リストラや経営合理化などまだまだ進捗していない企業も多いのが現状です。

 円高の進行から輸出株が伸び悩む一方で銀行、不動産、小売、建設などの内需株の人気化が日経平均を下支えしてきました。

 日本を代表するセクター企業の2005.3期業績への展望がこれからの株式相場全体を見る上での大事なポイントとなると考えられます。

 投資に際してはあくまで企業収益の将来がどのぐらい見通せるのか、企業の経営能力はどうか、経営陣への信頼感は高いのかなどすべての投資家からのチェックを受けることになります。

 アンダーバリューしている銘柄を見出すことで、これまでは株式投資によって成果を上げることは比較的容易であったのかも知れませんが、これからはアンダーバリュー銘柄が見出しにくくなってきます。既にPERなどの高まりから中期的な成長を織り込んで株価が成立しているケースや、配当利回り面で買い難い銘柄、PBRも市場平均以上に高くなっている銘柄などだんだんと増えてきている筈です。

 今期の業績見通しと同時に中期経営計画を発表し、市場にアピールする企業も出ております。目先の収益ではそれほど買えないけど中期計画ならまだアンダーバリューしていて評価できるという企業もあります。先日のエアウォーター(4088)などがそれに該当します。ただ、中期というのはまさに中期で計画への信憑性が問われます。計画達成までの努力が企業には求められます。

 大型安定成長企業と小型成長企業とではバリュエーションに対する見方を変えないとなりませんが、インデックスが突飛に上昇するというのは安定して成長するはずの企業を余分に評価しすぎている可能性があります。ですから日経平均に代表される日本を代表する企業のインデックスが11000円台で上下変動する姿はむしろ健全な動きとも考えられます。

 これから5月にかけて3月期決算企業の業績発表が相次ぎます。この動向を見極めるとともに、株価の水準を冷静に眺めて売買を行われることを期待しております。私だけでなく多くのアナリストやファンドマネジャーの投資哲学の根源は利益成長にあります。企業の利益成長方向をしっかりと見極めていくことがここからの投資にとっては最も重要だと思われます。
  企業とともに歩むことが投資家の最大のリターンにつながるとの思いからは、大企業だけではなくこれから大きな成長を目指そうとする比較的小型の企業への投資が高い成果をもたらすと私は信じています。

 既に私は昨年以来時価総額100億円前後の中・小型銘柄の中から次の時価総額1000億円銘柄を見出すよう懸命の努力を続けています。これはここから3ヶ月のタームの問題ではありません。
  3000億円規模の資金運用を行う年金運用会社も成果を高めるには、こうした短期の市場性はなくても中長期の時価総額アップの可能性を秘めた企業を発掘する努力が大いに必要だと思われます。

 先日、私は時価総額130億円前後の企業をたまたま2社訪問しました。いずれも、今後の成長性が期待される企業です。企業の発展の図を描いてじっくりと投資することがこれまでの高い成果につながっていると考えています。メーカーあり、流通業あり、サービス業あり、様々な業種から時価総額を自然に高めることができる成長企業が登場すると期待しています。

 こうした私の活動は株式相場全体の波に関わらず個人資産を着実に増やすための重要な活動だとも思っております。皆様に成り代わって企業を訪問し、プレゼンに出席し、その内容をコンテンツにして皆様にお届けすることを喜びとして、また2004年度の活動をまたスタート致します。どうか短期の株価上昇に浮かれることなく皆さんの未来の個人年金作りのためにしっかりとごいっしょに企業を見ていきながらいっしょにその利益成長を楽しみましょう。

 いやー、本当に株式っていいですね。それではまたこれからもご一緒に楽しみましょう。
(炎)

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。)

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コラム「億の近道マクロセミナー勉強会に参加して」
【億の近道 2004/03/22号より】

 億の近道でも執筆陣の一人として活躍されています村田エコノミストが講師となって開催されていますイノベーターズ・フォーラム主催のマクロセミナー勉強会に初めて参加させて頂きました。あいにくの雨だというのに会場となっていた渋谷・道玄坂の貸会議ルームには大勢の皆さんが集まり、熱心に村田エコノミストの大変さわやかで分かりやすい講義に耳を傾けておられたのが印象に残りました。

 講義の中身は前半が中国経済と日本経済という大変興味深いテーマ。後半は機械株の買い推奨銘柄と売り推奨銘柄を集まった皆さんに考えてもらうというかなり実践的なものでした。

 中国が発展して日本経済にどういうメリットをもたらすかという意見を各出席者に書いてもらって村田さんがそれについて解説する形式で非常に面白いやり方だと感心致しました。
  私もそれぞれに書いてみたのですが、3人寄れば何とかのように、一人で考える以上に皆さんから様々な意見が出てなかなか面白いものです。

 グリッドコンピュータという概念が多くの科学研究者の間で実用化されようとしています。このグリッドコンピュータも全世界の様々な地域にいる大勢の科学者のブロードバンドインフラネットワークを活用して複雑な病気の診断などこれまででき得なかったことに挑戦しようとの試みであります。

 たまたま集まった億の近道の読者が意見を述べ合うだけでも、様々な面白い意見が飛び交うのですから、全世界だと一体どうなるのでしょうか?1万7000名の億の近道の読者の一部の方々は掲示板で意見をやり取りしていますが、この輪をもっと広げていければ面白いでしょうね。利害関係のある企業人の枠を超えて純粋に意見を言い合えるような市民レベルの良識あるインフラ構築にこの億の近道が貢献できれば単に株式投資に関心を持った人だけではなく、社会全般の様々な出来事や法律や制度、高齢化社会に向けての提言、暮らしを良くする技術開発などに自由闊達な意見を寄せ合うような場を構築できればなあと思った次第です。

 私たちのネットワークは地球規模からすれば本当に小さなものですが、意識の高い勉強熱心で良識ある市民が集まっている可能性があります。

 各自の意見は各自の勉強や知識の賜物ですが、ある新しい考え方を創造することは決して生易しいことではありません。いわゆる知的財産の創出です。これまでにない概念で私たちの生活を豊かにしてくれる発明を日本は守っていかないとなりません。
  実はこうしたアイデアが製品の付加価値を高めてくれるのです。日本企業は今後ますます安価な中国製品に対抗して高付加価値製品を開発し続けていかないとなりません。

 今日たまたま久しぶりにデパートや家電量販店を回ってきましたが、女性のファッション品も安価な中国製に対して東京スタイルなどデザイン性を追求したブランド力のあるメイドインジャパンが頑張っていましたし、ヤマダ電機など家電量販店ではソニーやカシオ、キャノンといったメーカーのコンパクトで高性能のデジカメが結構人気でした。そうした製品に隠れているのは日本人開発者やデザイナーなどの叡知なのではないでしょうか?

 村田エコノミストは中国経済と日本経済の近未来について本当にエコノミストらしい見識をもって元の切り上げ問題や原材料価格の上昇などの影響が生じることを語っておられました。

 ドルの還流が生じて急激な円高に向かったように元の還流が円高につながるなどというズバリの意見になるほどと私も思わず頷いてしまいました。そして円高はマクロ経済にとってはプラスとなるとの考えも集まった皆さんにとって大いに参考になったことでしょう。

 中国の経済発展がインフラ構築や一大消費地に向けての消費財を中心に日本からの輸出増となることで日本にとっては当面はメリットを享受することとなりそうですが、マクロ的な中長期の将来像をきちんと描きながら皆さんが投資に当たられることが必要です。

 日本は変化への対応力に優れた国家としてこれまで世界にも例を見ない範を示してきました。確かに中国は人口の上では米国を上回る経済大国となりうるのですが、これは世界の環境問題や石油や天然ガスといったエネルギー価格や食料資源価格の上昇といった問題を生じてしまうものと考えられます。日本はそうした事態を生じても大丈夫なように今から積極的な技術開発に努めておかないとなりません。付加価値の高い製品、地球環境を守る新技術の開発がますます必要となってくるものと見られます。そのためにも官民挙げて研究開発体制の充実を図り知的財産の蓄積をさらに加速していかないとなりません。

 卵が先かニワトリが先かの議論になりそうですが、そうした発明などの知的財産を権利にしたのが特許権です。発明を守るために権利にしているのであって、権利化することだけを目的に発明するのではないことだけは当然なのですが、最近は各大学などで先生方が自己主張する風潮が強くて共同研究の妨げにもなっている(会場に来ておられた満月さんの意見です)ようです。

 そうした弊害は出ているようですが、今後の日中経済関係においては日本の持つ知的財産を13億人の民に高付加価値製品の提供という形でお金に変えていく必要がありそうです。

 最後に機械株の中の有望銘柄は様々な意見が飛び交っていましたが、私は村田エコノミストとは違って荏原(6361)に頑張ってほしいという期待も込めて注目してみたいと思います。

 公共事業依存型ビジネスはあと2,3年の辛抱が必要ですが、家庭用燃料電池、環境関連事業上下水道事業の民営化など現状の収益性は悪いという現実はありますが、株価はかつての1500円水準から3分の1の水準にあり、短期的な下振れはあっても中長期的にはある程度までの水準へ戻るのではないかと思っております(ただ、確かにちょっと時価総額が収益に比べて大きすぎます)

 また取り上げられていました機械株では自動車部品株に近いNTN(6472)や日本精工(6471)などのベアリング株も見直しされても良いように思いますが、皆さんはいかがでしょうか?

 押しなべて低い評価の自動車部品株はかつてTOB人気を集めたことがありますが、今後もそうした可能性があるのではないでしょうか?

 いずれにしても講師の村田エコノミストをはじめ、ぢんぢ部長、大原部長、そして参加された皆さんお疲れ様でした。私もまた折を見て出席させて頂きます。
(炎)

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コラム「最大の弱気論者がいなくなった?!」
【億の近道 2004/03/08号より】

 あれほど弱気だったM氏が強気に転じたことでもはや弱気論者は不在となったことが明らかになった先週から今週にかけての株式相場は明らかにふっきれたような明るい展開。

 3月までの売るものは売った機関投資家は今度は持たざるリスクを感じるような相場展開となり、かつて来た道のいけいけどんどん。今週の週刊現代なども久しぶりに株を買わなきゃという気持ちにさせる見出しで投資家の心理を煽る始末。

 一旦上限だった日経平均の壁だった11100円どころを突破しただけに次がどこまで上昇するのかに関心が集まっている。当然、次は12000円どころが壁になるからそこに接近する局面では一旦の利益確定売りが出やすい。

 弱気論者が不在となっては、安く買い叩くことができない相場展開となってしまう。株式相場ではできるだけ安く仕入れて、行き過ぎ局面で売って利鞘を稼ぐ。
  そんなめざとい短期売買をすることができない方は企業の成長性に期待して中長期でじっくり持つ必要がある。

 基本は企業の成長性。景気がどうであれ、しっかりとしたビジネスモデルで成長を遂げていく企業に狙いをつけて投資してリターンを上げることが資産形成の早道となります。

 100万円が200万円となり、200万円が400万円に、更に400万円が800万円となる倍々ゲームが短期のうちで繰り広げられるかどうかはともかく、経済の環境も踏まえてしっかりと目標を定めて個別銘柄に投資をして資産形成をしていくことが投資家には求められています。

 億の近道はひとそれぞれ。やり方は異なっていますが、明確な目標をもって取り組めば意外と効率的に目標に到達することは可能ではないかと思っております。

 冒頭の弱気論者がいなくなったことを皆さんは喜ばしいことと思われるかも知れませんが、弱気の意見がなくなり多くの投資家が強気に傾くことはむしろ危険だと私は考えています。

 相場は売りがあってこそ買えるもの。安く売ってくれる投資家がいなくなるのならここはむしろ安くなるまで待つ姿勢の方が大切だと思われます。おそらくそんな消極的な投資スタンスで大丈夫かと言われるかも知れませんが、投資というのは案外そうしたものなのです。

 相場の動きを冷静に眺めて余り熱くならずに、平常心をもって取り組めば皆さんの投資成果は非常に高いものとなるでしょう。

 まあ、できれば横に格安で引き受けてくれる株式ツアーコンダクターを従えていれば最高でしょうが…。(なお、弊社では年間2万円で格安株式ツアーのガイド役をお引き受けしていますのでこの際宜しければお申し込み下さい。)

 買い優勢の時こそ売り銘柄も冷静に判断してピックアップしておくことです。証券会社ではいけいけどんどんの営業が多くて買いをリコメンドしていることが多いかも知れませんが、ここは一寸冷静にいくことです。

 全体相場堅調な中で個別銘柄の動きも概ね堅調なものが多いようです。出遅れ株探しをやるもよし。上昇トレンドの中の押し目狙いもまたよし。短期投資と中長期投資をうまく組み合わせて臨機応変に取り組んで大いに株式投資をエンジョイしてください。
(炎)

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コラム「”強気か弱気か””上か下か””買いか売りか”」
【億の近道 2004/03/01号より】

 じれったい相場展開が続いてきたが今度こそ本物の上昇相場がやってきた。本日の日経平均の終値は前日比229円高の11271円。昨年秋以降の株式相場は日経平均で上値が11000円、下値が9600円の上下700円のゾーンでの展開を続けてきましたが、週末の日経平均が11000円台に乗せて終わったのに続き週明けの本日は一気に229円高。オプションのコールを買っていた方はSQまでの残り2週間で相場が変動してにんまりだろう…。

 これまでその変動ゾーンの中盤から上に位置していてなかなか居心地の良い水準にあった日経平均。配当取りシーズンインを睨み現金にするには惜しいし、さりとて株式においていて下振れするのも恐い。機関投資家は昨年9月末の日経平均を意識するものだからなかなか10200円の水準を下回らず、押し目買い基調を堅持してきた状況が読み取れる。

 個人投資家は配当取りに加え、第二のユシロ化学やソトー探しで虎視眈々。バリューで買える銘柄を探して一攫千金の夢の実現を目指そうとしている。

 企業再生やM&Aなどをテーマに個別低位銘柄の物色は続く。機関投資家や外国人投資家は力にまかせて大物狙い。虎視眈々とここからのコア銘柄探しを継続する。
  先週紹介の造船株などは名村造船が一旦下に振れたが週末は一気の戻り。下に振れたところで買われた方にとってはラッキーだっただろう。

 大物の造船株と言えば、三菱重工(7011)。日本を代表する企業と言っても良い。テクノロジーはぴか一。三菱系に勤務の方なら絶対の信頼を持つ。
  先日、ひょんなことで会った両津氏とも議論したが、技術的な裏づけは抜群との認識を彼も持っていた。何しろR&D費が1000億円の企業だから他とはスケールが違っている。ここからの5年間黙って持っていれば良い株の一つだろう。

 本日は相場の突破口としてインデックス連動型の証券株や出来高を意識した日本を代表する銘柄群に人気が集まった。とにかく代表的な銘柄、ブランドのありそうな銘柄でいけいけどんどんの格好となった。重工だけではない。日立や東芝、NECなどの電機ハイテク株も大にぎわい。郵船、商船三井の海運株、大和証券など証券株や電鉄、不動産の一角も堅調だった。

 私としてはこうした相場が好きかと言われれば余り好きではありません。結果としての株価上昇は好ましいのですが、次の投資スタンスを十分に検討しないとなりません。
  これまで申してきましたのは株価が上がらないうちは配当重視で臨むこと。株価が上がってきたので配当重視からキャピタルゲイン狙いにスイッチする戦略を取ることが必要。配当取りで仕込まれた銘柄はにっこり笑っていつでもキャピタルゲインを取るスタンスにチェンジ。相場に方向性や勢いが出てきたことで投資家の投資スタンスも変化してくると思われますのである程度は強気でいけます。

 過去の株価の位置をながめ、出遅れ銘柄に布石を打つことも検討の余地があります。

 ここまでの相場展開を見ると一体、強気なのか弱気なのか…。上なのか下なのか…。買いなのか売りなのか…。迷いが生じていた方も多かっただろうが、本日の11200円台突破で一気に下値不安払拭の動き。

 但し、相場の世界は所詮大人のだましあいの場。
  クールに言い過ぎては皆さんの投資意欲をそぐといけないが、正直言って明日の相場がどうなるかなど分かる人は限られている。上にしろ下にしろ需給がなせるわざ。需給で言うなら下落13年間の相場の後に弱気する馬鹿はいない。

 この指摘は先週末に言うべきだったが、ここからは上にいくと確信して自分の好きな銘柄をきっちりとセレクトして資産形成にはげむこと。

 大きな投資チャンスが来ていると感じるか否かは各人各様。私は淡々と有望銘柄を探し歩き、皆さんの資産形成に多少でもお役に立てたいと希望するのみ。下げを歓迎し上げを冷静に見る余裕が皆さんの資産形成にとって大切なスタンス。

 とは言っても株式相場にリスクはつきもの。
大胆かつ慎重に臨むなら、自然に資産形成がなされるはず。自らの力で大きな株式相場の大潮流をつかみましょう。
(炎)

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。)

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特選投資レポート
トップカルチャー(コード7640)

〜新潟・長野で大型複合型の蔦屋書店を展開、関東圏進出で新たな成長目指す〜

【会社概要】

株式会社トップカルチャー(英文名:TOPCULTURE Co.,Ltd.)

代表取締役社長:清水 秀雄   設立198612月(東証2部上場:200110月)

事業内容:書籍・CDDVD・文具等の販売、ビデオ・CDDVDのレンタル業務を行う大型複合店舗の運営を通じた「日常的エンターテインメント」の提供

本社:〒950-2022  新潟市小針4丁目91

TEL025-232-0008  FAX025-265-7274

URLhttp://www.topculture.co.jp

主要株主:清水秀雄、有限会社ヒーズ、日本マスタートラスト信託銀行(信託口)、

BBHフォーフィディリティージャパンスモールファンド

従業員数:223名(他に臨時社員410名、200310月現在)

売買単位:100株 発行済株式数:4,568千株(2003.10期末)時価総額:37.9億円

【要約】

同社は新潟、長野を地盤に書籍、CDDVD、文具などの販売やビデオ、CDDVDなどのレンタルを行う大型複合型の蔦屋書店を40店舗余り展開。多店舗化と効率経営で収益力を向上させてきたが、昨年から出店エリアを関東圏に拡大し更なる成長を図る意向である。2003年10月期の売上高は190億円(前期比12.2%増)、経常利益は6億44百万円(同4.1%増)を達成。売上げこそ新店の増収効果で2ケタ増の伸びとなった一方で新店への先行投資コスト増等から経常利益の伸びは鈍かったが、今10月期の業績は下期を中心とした関東圏への積極的な出店で売上高216億円(同13.7%増)、経常利益7億82百万円(同21.4%増)を見込む。書籍や販売用DVD、レンタルDVDなどの伸びが牽引役となり、足下の業績も好調に推移しており、この計画は十分に達成が可能と見られる。既に公表されている第1四半期の業績が好調な滑り出しとなったことや2月の月次状況を勘案すれば、上方修正の余地が残る。2003年までの3年間は今期以降の大きな成長に向けての基礎を固めた格好となったが、今期からは新潟・長野での効率的な店舗運営が関東圏でも試されることとなる。中期的な成長性が高いと見られるのに対して株式市場における同社の評価はPERが10倍以下に留まるなど比較的低い状態に放置されてきたが、業績の進捗状況などを確認しながら今後更に評価を高めるものと期待される。

1.大型複合型の蔦屋書店を新潟、長野で展開

新潟県や長野県で大型複合型の蔦屋書店を展開。独自のノウハウで運営される書籍、CDDVD、文具などの販売やカルチャーコンビニエンスクラブのFCとして運営されるビデオ、CDDVDのレンタル事業が収益の柱となっている。このほかでは古本リサイクル事業大手のテイツーとの合弁会社である株式会社トップブックスで古本リサイクルショップを展開。映画、音楽などのCDDVDメディアの販売やレンタル、書籍、文具などの販売にリサイクル商材を組み合わせた売場面積400坪から600坪の大型複合店舗業態を展開しながら日常的エンターテインメントを消費者に対して提供している。

FC対非FCの事業構成〉2003.10期 FC部門 39% 非FC部門 61%

 〈商品別売上構成比〉   2002.10期  VS  2003.10期

   書籍           39%          38%↓

   CD            18           17 ↓

   DVD            6            7 ↑

   文具           10           10 →

   レンタル         17           17 → 

   リサイクル         0            1 ↑

   トップブックス       1            2 ↑

   その他           9            8 ↓

2.出店エリアが新潟・長野から関東圏に拡大

1999年10月期末の店舗数は25店舗。その後、2000年10月期末29店舗、2001年10月期末34店舗、2002年10月期末40店舗、2003.10期末45店舗と年間4店舗から6店舗ずつ着実に拡大。これまでの出店エリアは新潟・長野が中心であったが、新潟でのドミナント化も終わり、前期からは東京・神奈川など関東圏にも進出。今期は昨年11月にオープンした群馬県の伊勢崎平和町店を皮切りに神奈川、東京、埼玉など関東圏に6店舗を集中して出店する計画。このうちの半分は600坪以上の売場面積を計画。600坪クラスの大型店の出店時期は後半に偏っているため、今期よりもむしろ来期にかけての業績拡大につながるものと期待される。

〈2004.10期出店計画〉

@     伊勢崎平和町店 群馬県 開店時期2003.11 売場面積 420

A 新店2    神奈川県     2004.4       350

B 新店3    群馬県      2004.6      420600

C 新店4    東京都      2004.7       600

D 新店5    東京都      2004.8       600

E       新店6    埼玉県      2004.9       600

3.今期は売上、利益とも2ケタ成長 〜既存店売上高は前年同月比3%増が前提〜

 2003.10期の連結業績は売上高190億円、営業利益6億5百万円、経常利益6億44百万円、EPS78.0円を達成した。先行的な出店コストの増加で売上の伸び(前期比12%増)に比べ経常利益の伸び(同4%増)は鈍かったが、今期は利益率の改善を最重要課題として取り組んでおり、売上高216億円(同14%増)に対して営業利益は7億37百万円(同22%増)、経常利益7億82百万円(同21%増)と利益の伸びが売上の伸びを上回る見込みである。赤字が続いたトップブックスの損益がわずかながらではあるが黒字化することも業績にプラスとなる見込み。

4.足下の業績は堅調 〜第1四半期は好調な滑り出し、2月月次も好調〜

  今10月期の業績計画の前提はドミナント化の影響が一段落したことで既存店の伸びを対前年同月比3%増としているほか、全店売上高については下期中心の新規出店6店舗により、前期比14%増を見込む。売上原価率は前期の70.5%から71.1%へと上昇する見込みだが、これはレンタル比率の高い関東圏への出店増に備えてレンタル品の仕入れが増加するためである。一方、販売管理費は売上増ほど増えない見込みで比率は前期の26.3%から25.5%へと低下する見込み。出店に際しては営業キャッシュフローの範囲内での出店が前提となっている。

  既に公表されている2004.10期第1四半期(200311月から20041月まで)の業績は売上高57億21百万円、経常利益2億25百万円、当期利益1億25百万円となり、既存店の売上が品揃えを強化した書籍や文具、販売用CDDVDを中心に前年同期比6.7%増と好調で売上が計画を上回って推移。全社ベースでも同15.0%増となり、つれて利益率も改善。前年同期の売上高経常利益率3.4%に対して当期は3.9%へと向上した。群馬県初の伊勢崎平和町店を11月に開店。1月末の累計店舗数は(株)トップカルチャー43店、(株)トップブックス(古本市場)3店の計46店舗となった。

  同社の期初計画によると2004年10月期上期の業績については売上高108億48百万円(前年同期比11%増)、経常利益は前年上期にDVDレンタルの仕入れを増やしたことの反動もあって4億42百万円(同51%増)と大幅な伸びを見込んでいる。上期業績計画に対する進捗率は売上高が52.7%、経常利益は50.9%となった。経常利益の進捗率は鈍いが、これはレンタル仕入れ増のためで第2四半期に効果が現れる見込み。2月も既存店売上高は文具や販売用DVDなどを中心に前年同月比8.6%増と引続き好調で、全店ベースの売上高も同16.6%増と好調に推移している。

  同社では2004年10月期について過去最高の売上高と経常利益を達成する見通しとしているが、第1四半期を終えた段階ではまだ期初計画を修正するまでには至っていない。下期に出店が集中する見通しであることから下期の売上高は例年に比べ落ち込みが小さいが、出店に伴って人件費などの販売管理費の増加が予想される。下期の売上高17億52百万円で上期比1%減、販売管理費が同7%増となるため、営業利益、経常利益とも上期の75から77%の水準に留まる見込み。ただ、第1四半期の業績が想定を上回っていることや2月も堅調なことなどから下期において順調な出店が実現すれば上方修正の期待も残る。

5.関東圏への進出で高収益率体質への転換に向け挑戦へ

創業以来、これまでの蔦屋書店にはない大型複合店舗を新潟や長野で展開し、事業基盤を整えてきた同社が選択した道は関東圏への進出ということである。既に進出した東京での初出店となった多摩永山店は駅前に既に存在したこれまでの蔦屋とは違って駅から10分の幹線沿いにあり、建物の2階に駐車場を配置して集客力を高めるほか、書籍検索システム(TOPNAVI)やバーコードでCDの視聴が可能な仕組みや店内にはない130万曲がWEB経由で視聴できるWeb CD視聴機によって昨年10月の開店以来人気を集めている。認知までに半年や1年はかかるが、既にレンタル売上高では全店トップの数字があがるなど実績ができてきた。これまでにある駅前立地型の蔦屋書店とは異なる車で来店可能な郊外型の大型複合店舗を今後、東京郊外、神奈川、埼玉、前橋・高崎周辺に600坪クラスの売場面積を確保できる店舗を20店舗出店していく計画。これと同時に個店ごとのマーケティングマネジメント力の強化で店舗収益力を向上させるほか、本部の店舗サポート力の向上で売上向上とともに販売管理費率の低減を図ることで収益力の向上に努める計画である。売上高経常利益率は2000年10月期の4.0%をピークに下降傾向にあり前期は3.4%の水準となったが、今期は前下期の利益率回復傾向を受けて3.6%に0.2ポイント上昇する見込み。

6.中期成長性の維持にも期待

 同社の店舗数は前期末で42店舗。これに今期は下期を中心に関東での大型6店舗が加わる。単純に店舗数の増加率は14%となり、ほぼ売上の伸びに匹敵する。これに既存店の伸びを加えると売上の伸びは期初計画を上回ることになるが、これはなおも上下するだろうし、下期の出店が順調かどうかによっても多少は変動するので安全に見た方が良いだろう。今後も今期並みに関東圏で毎期6店舗程度の出店が続くとすれば既存店(同社の場合は14ヶ月経過店舗を指している)の伸びを横ばいと仮定しても2ケタ成長が続くこととなる。収益力の向上も同時に進むとすれば、経常利益や当期利益も2ケタ以上の成長が中期的に期待されることとなる。

 〈中期成長のイメージ〉

2004.10期   売上高216220億円 経常利益7.8億円〜8.0億円 EPS 8890

2005.10期 売上高250255億円 経常利益9.5億円〜10.0億円 EPS 106114

2006.10期 売上高288295億円 経常利益11億円〜12.0億円 EPS 123136

7.増加するレンタル会員数

同社のレンタル会員数(1年以内に1回以上の使用があった実働会員数)は2003.10期末現在で49.8万人、1店舗当たりの平均(41店舗)では12.1万人となっており、この数は年々増加してきている。1999年10月には25.5万人(1店舗当たり平均会員数10.6万人)だった会員数が、2003年10月ではほぼ倍増した格好である。前期は特に関東の2店舗で会員数が急増している。

8.リスク要因

新潟や長野でオペレーションに成功したからと言っても関東圏、しかも大型店舗での成功が可能かどうかは未知数である。また出店の加速によって総資産が拡大して商品在庫や有利子負債の増加も見られるようになった。2003.10期末の商品在庫は37億34百万円で前期比24%増となったが、このうちの20億円は書籍で返品リスクはない。先行出店に伴い、敷金、保証金、建物などの固定資産も同15%程度増加。更に有利子負債も同29%増と膨らんだ点には注意しておきたい。

9.成長途上の企業として評価すればPER水準は依然として低い

同社の今期の経常利益は7億82百万円が見込まれるが、最終的には8億円以上に達する可能性もあると判断している。また、現状の関東圏での出店戦略が奏功すれば中期的な成長性も高いと判断できる。蔦屋書店、CCCのフランチャイジーとしての評価によってPERは10倍以下に留まり株価の頭が抑えられているものと推察されるが、実際には効率的な店舗運営で他社を上回る成長性を秘めている点を勘案するなら、上記のリスク要因を加味してもPERの水準をせめて同業類似企業並みの15倍程度まで高めても良いと判断される。なお、3月16日に古本リサイクルのブックオフ(3313)が上場を予定。短期的には同社も含めた見直し人気につながる可能性も考えられる。

  【評価】 株価:830円(2004年3月11日現在) 予想PER:9.5倍

     PBR:1.05倍、予想配当利回り:1.68%(予想配当金:年14.0円)

  【同業類似企業との比較】    株価は 311日現在 

        時価  予想EPS PER  PBR  時価総額  経常利益 倍率*4

        (円)  (円)  (倍)  (倍)  (億円)  (億円) (倍)

同社(7640)  830   87.6   9.5   1.05  37.9    7.82     4.8

CCC4756)*1 1101  44.9   24.5   3.3  540     54.0    10.0

テイツー(761018.3万 1.23万*2 14.9   2.7  96.7     12.0    8.1

フォーユー(764150万 4.9万*3  10.2  1.6  30.5     6.0     5.1 

     12004.3期連結ベース

     25分割を加味して来2月期弊社推定ベースで計算

     3:特損計上分を通常ベースに戻して算定

     4:倍率は時価総額を経常利益で割った値

【試算】

類似他社と比べると同社のPERPBRは依然として低い。今期の予想経常利益に対する時価総額の倍率で見ても低いことが判る。中期的な成長性が近いと推察される提携企業であるテイツー並みに評価したとすれば株価の中・長期目標はPER14.9倍なら1300円、PBR2.7倍なら2000円、時価総額対経常利益倍率8.1倍なら1390円となる。

【業績推移】

 

(単位:100万円、%、円)

 

決算期

売上高

増減率

経常利益

増減率

税引利益

増減率

EPS

2002.10

16,938

10.8

618

10.1

365

20.7

79.8

2003.10

19,004

12.2

644

4.1

356

-2.6

78.0

2004.10(予)

21,600

13.7

782

21.4

400

12.4

87.6

2004.10(予)

22,000

15.8

800

24.2

410

15.2

89.8

     2004.10期業績見通しのうち上段は同社の公表計画、下段は弊社予測

本レポートの作成元:株式会社アイリス・ジャパン 代表取締役 松尾範久

     〒104−0032 東京都中央区八丁堀2−20−1(藤和八丁堀ビル6階)

       TEL:03−5542−7611 FAX:03−5543−0880

       URLhttp://www.irisjapan.co.jp

このレポートは投資判断の参考となる情報の提供を目的として提供するもので、銘柄の選択、投資時期の最終決定は投資家ご自身の責任と判断でなされるようお願いします。なお、このレポートの無断複製、転送等を禁じます。お問合わせは株式会社アイリス・ジャパン 松尾範久(社団法人日本証券アナリスト協会検定会員)03−5542−7611までお願いします。

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特選投資レポート
アルファ(コード4760)

POP専業最大手企業、自社企画製品が堅調、今期は消費税特需も〜

【会社概要】

株式会社アルファ(英文名:ALPHA CO.,LTD

代表取締役社長:浅野 薫     設立19841月(公開:20006月)

事業内容:販売促進広告の企画・開発・販売

本社:〒702-8002  岡山県岡山市桑野7096

TEL086-277-4538  FAX086-276-8517

URLhttp://www.popalpha.co.jp

主要株主:浅野薫25.8%、社員持株会13.4

従業員数 正社員275名、パート9名(2003/8現在)

売買単位:1,000株 発行済株式数:4,424千株  時価総額 20.8億円

【要約】

広告市場は景気の後退と不透明感から平成12年の61,102億円から平成14年は57,032億円(電通資料より)と2年連続して減少したが、同社の属するPOP(店頭販促物)市場は平成14年で2,305億円((社)日本POP広告協会推定)と広告市場全体の約4%で割合は小さいが、平成12年の市場規模が2,200億円であったことから、着実な拡大基調が続いていると考えられる。同社は小売業を中心に幅広い業種・業態のユーザーに紙類・布類・プラスチック類など多種多様な素材に対応したPOP広告を提供している。単にツールを提供するだけでなく、市場ニーズを的確に把握して「自社企画商品」を含めた多くの製商品をタイムリーに市場に供給することを目指している。同社は業界唯一の上場企業であり、POP市場でシェア3.5%を占めているが、営業マンの質量の強化と商品企画開発・提案力の強化により5期間でシェア5%(売上120億円)、将来的にはシェア10%を目指している。上場後2年目の20028月期の業績は期待に反して前期比42%もの大幅な経常減益を余儀なくされたが、前20038月期は自社企画製品の伸びにより同26.5%の経常増益と回復に転じた。今後も着実な成長を見込み20068月期は売上高100億円、経常利益7億円を見込む。EPSは前期の48円が今期は55.6円、来期67.2円、さ来期には82.7円へと拡大が期待される。昨年来株価は400円以下で低迷を続けてきたが、ここに来て上昇トレンドが続いている。とは言っても今期予想PER8.5倍であり、時価総額も20億円余りにしか過ぎず、約5億円の経常利益水準と比べると評価が低く、株価は割安である。今後の着実な成長を勘案すれば中長期的には上場来高値水準である850円を突破し、時価総額は70億円規模にまで膨らむものと想定される。なお、景品提供に関する規制緩和に続き、今期は4月より消費税の総額表示が義務付けられたことに伴う特需が期待される。

【第1四半期業績概要と通期見通し】

2004.8期第1四半期(9-11月)の業績は別注品の売上未達(前年同期1063百万円が当期は992百万円に)と自社企画品や商品の粗利率低下、販売費一般管理費の増加、為替デリバティブ評価損25.8百万円の発生など営業外費用の増加によって経常利益ベースで前年同期比94百万円の減少を余儀なくされた。売上高は月次ベースで9月、11月が予算に対して未達となったが10月は前年同月を上回った。一方、粗利率は9,10月と前年を下回ったが11月以降前期を上回ってきた。

2四半期(12-2月)は社内予算(売上高2180百万円、営業利益、経常利益220百万円、当期利益120百万円)の達成を目指す。既に昨年12月は売上こそ前年を下回る結果となったもようだが、粗利率の向上で利益は前年を上回っている。これによって売上が若干未達に終わっても予算並みの利益確保は可能と見られる。

1四半期は別注品の大口メーカーからの受注とり漏れ(22000万円)が発生。同社が元来強い小売店(特にスーパー)の予算縮小による減少が見られたことに加え、前期ヒットした電動スクーターの取り扱い停止による売上減と商品粗利率の減少、人員の減少などが全体の業績にも影響を及ぼした。同社ではこの打開のため、第2四半期において新規開拓の更なる強化キャンペーンを実施(一人当たり月間2件が目標)するほか、売れ筋商品の仕入れ価格ダウン、大口受注の取り込みに注力する方針。

1四半期に見られたポスター、のぼりなどの営業推進と連動した別注品の粗利率は高く、今後も顧客ニーズに対応したオリジナリティのある別注品の拡大に努める意向である。また、小売業の落ち込みに対応して営業力の強化を図り、新規顧客の獲得推進に努める意向である。

こうした施策を下に、同社では今2004.8期業績について売上高83億円(前期比3.6%増)、経常利益4.7億円(同10.8%増)、当期利益2.54億円(同11.4%増)、EPS55.6円という期初計画を変えていない。粗利率の回復(前期の37.5%が今期は37.7%へ向上)が見込める一方、販売管理費比率が前期並みに落ちつく見込みで売上高経常利益率は前期の5.3%から5.7%へと0.4ポイントのアップが期待される。

4月より消費税関連特需が発生】

今期は41日より適用される消費税総額表示の義務化対応による需要取り込みを期待。これに伴う各商店などへの告知広告やサイン、POP、プライスカードの需要増が今後発生する見込みで、同社では地域振興券の時に発生した特需による売上高7000万円分までとはいかないまでも30004000万円分の売上を見込む。これによる収益貢献が下期は期待できるが、それとの見合いで新卒採用(33名)を積極化させる方針であり、人材への先行投資によって中・長期的成長を図る考え。

【中期事業計画】

 20048月期の売上高83億円、経常利益47,000万円、20058月期は売上高90億円、経常利益57,000万円、中期事業計画の最終年度である20068月期の売上高100億円、経常利益7億円が中期計画の目標数値。業界シェア5%を目指した事業展開を図る方針で粗利率は40%へと高まることも考えられ、売上高経常利益率10%乗せも可能と見られる。

【評価】 株価:471円(2004120日現在)予想PER8.5倍 実績PBR0.88倍予想配当利回り:2.55%(予想配当金:年12円・中間無配)

     時価総額:20.8億円  

同社は株主資本の効率的運用による投資効率の高い経営をはかるため、株主資本利益率(ROE10%以上を目標としているが02.8期で8.4%、03.8期で9.9%とほぼ目標値を達成しつつある。大手にマネのできない同社の本質的な強みで既存の顧客満足度を高めるとともに新規顧客の開拓にも注力。高付加価値化、差別化等によって業績拡大に積極的にチャレンジしようとしている点を高く評価したい。今期の予想PER8倍台に留まっており、今後、業績の進捗を確認しながらバリュエーションを高めていけるものと考える。類似企業は見出し難いが弊社独自で見出したエスケイジャパン(7608)の今期予想PER14倍前後となっていることからすれば同社株も今後780円前後までの水準訂正が期待される。中・長期的には業績向上に連れて上場来高値水準である850円を突破し4ケタ台の株価水準も十分に期待される。

【業績推移】

 

(単位:100万円、%、円)

     

決算期

売上高

増減率

経常利益

増減率

税引利益

増減率

EPS

 

2001.8

7,291

9.9

577

9.9

272

-0.7

65.5

 

2002.8

7,303

0.2

335

-41.9

184

-32.4

40.2

 

2003.8

8,010

9.7

424

26.6

228

23.9

48.8

 

2004.8(予)

8,300

3.6

470

10.8

254

11.4

55.6

 

2005.8(予)

9,000

8.4

570

21.3

307

20.9

67.2

 

2006.8(予)

10,000

11.1

700

22.8

378

23.1

82.7

 

     上記業績見通しは同社の中期事業計画による。

本レポートの作成元:株式会社アイリス・ジャパン 代表取締役 松尾範久

     〒104−0032 東京都中央区八丁堀2−20−1(藤和八丁堀ビル6階)

       TEL:03−5542−7611 FAX:03−5543−0880

       URLhttp://www.irisjapan.co.jp

このレポートは投資判断の参考となる情報の提供を目的として提供するもので、銘柄の選択、投資時期の最終決定は投資家ご自身の責任と判断でなされるようお願いします。なお、このレポートの無断複製、転送等を禁じます。お問合わせは株式会社アイリス・ジャパン 松尾範久(社団法人日本証券アナリスト協会検定会員)03−5542−7611までお願いします。

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特選投資レポート
高千穂電気(コード2715)

デジタル化の波に乗って成長するエレクトロ二クス専門商社〜

【会社概要】

株式会社 高千穂電気(英文名:TAKACHIHO ELECTRIC CO.,LTD

代表取締役社長:櫻井 恵(さとし)  

設立:19474月(公開:20026JASDAQ200312月 東証2部)

 事業内容:独立系エレクトロ二クス専門商社

本社:〒105−8515 東京都港区芝2−7−15 

     TEL:03−3454−3526(代) URL:http://www.takachiho.co.jp

 主要株主:櫻井恵、持株会、比翼商事、エスプランニング、日本トラスティ信託

 従業員数(連結):360名、(単体):241名(20039月末現在)

 営業拠点:国内 20支店、

海外 14拠点(中国9拠点(他加工拠点 4ヶ所)、その他アジア5拠点)

上位取引先:東芝、NEC、富士通等

売買単位100株、2003930日現在発行済株式数8,180千株、
  時価
1,85019

 品目別連結売上高構成比:電気材料(半導体材料、絶縁・配線材料) 37.6%、オプティカル部品・材料(ディスプレイ部品・材料、光学部品・材料、光通信部品) 34.1%、電子部品(センサー部品、コンピュータ部品)18.1%、その他(機構部品等)10.2

【要約】

同社は独立系のエレクトロ二クス商社として顧客のカスタマイズ化や高機能化ニーズへの対応などで存在感を強めている。1947年設立の比較的歴史のある企業であるが、先代社長の娘婿である櫻井現社長は同社の3代目となる経営者であるが、三井物産の出身で年齢も若い。海外での事業展開を積極的に行うなど業容の拡大に向け優れた経営手腕を発揮し業績は着実な伸びを辿っている。

これまでのアナログ時代においてブランド力によって支えられてきた大手セットメーカーの存在価値はデジタル時代では基本性能には差がないため、差別化を図るためのニーズが高まっている。そのための材料提供が同社に課せられた大きな使命となっており、デジタル機器の普及とともに事業環境にとってフォローの風が吹いていると言える。携帯電話向けやデジタルカメラ向けの液晶ディスプレイなど好調で20031012月期の業績も順調に推移。今3月期の連結売上高は715億円、経常利益は25億円が見込まれる。

2004年はオリンピックの年で来期も液晶TVなどの需要増が見込まれるため、引続き順調な業績向上が期待される。事業の性格上、派手な業績の伸びは見込みにくいが、株価面において安定した成長性に対して更に評価がなされるべきだろう。昨年12月に東証2部へ上場したが、株価はPER10倍以下と常に割安な水準で推移しており、類似同業他社比較からも見直しの余地が大いに残っている。

【事業の特徴】

@情報・技術・物流をサポートする存在感のあるエレクトロニクス商社

リョーサンや新光商事など電子部品・電子材料商社は大手メーカー系をはじめとして既に多くの企業が上場しているが、同社は独立系のエレクトロニクス商社としてお客様の仕様に基づくカスタマイズ中心(売上の約8割)の商品供給を行っている点に大きな特徴がある。また開発部による技術評価・商品開発と全国展開、ユーザー口座数3000件以上の信頼と実績があり、存在感を示している。また、設立が昭和22年と老舗ながら若手経営陣がリードする成長指向の企業でもある。

Aエレクトロニクスメーカーと部材メーカーの両方をサポート
 日系のエレクトロ二クスメーカーのニーズは単なるコスト削減だけではなく多岐にわたるが、同社の強力な営業基盤と企画力でエレクトロ二クスメーカーと部材メーカーの間できめ細かい対応を行い両者のサポートを行っている。

Bカスタマイズ品によって高付加価値を提供

同社はエレクトロ二クスメーカー向けにカスタマイズ品を中心とした部材を幅広く供給しているが、カスタマイズ品の比率は02.9中間期72.7%から03.9中間期79.9%へと増加している。

C様々な業種の顧客ニーズに対応

最近では液晶等ディスプレイ向けの売上増が顕著だが、各業種向けにバランスの取れた売上構成とする戦略を取る。今後は売上構成で比率の低い自動車(2003.9中間期の売上比率4.0%)向けのセンサー類などを伸ばす計画である。

2003.9中間期顧客業種別売上構成比】液晶等ディスプレイ29.9%、コンピュータ 10.1%、家電 9.5%、通信機器10.7%、電気電子部品11.0%、半導体 5.9%、OA機器8.4%、ガス・石油機器3.0%、重電2.1%、自動車4.0%、その他 5.4%

D大手エレクトロニクスメーカー向けが中心
 売上の50%以上が主要エレクトロ二クスメーカー向けで占められているが、1社への依存度を下げるために上位3グループ(東芝、NEC、富士通の3社で2003.9中間期の29.4%を占める)向け以外の比率を伸ばす戦略を取る。

【2003.9中間期主要顧客13社向け構成比】

 上位3グループ 29.4% 4−13位(三洋、三菱、ソニー、キャノン、シチズン、

 パイオニア、日立、セイコーエプソン、松下、アルプス電気)27.0% 

E健全な財務体質
 経営資源の効率運用と不要な債務圧縮で健全な財務体質を維持。


03.9中間期の主な財務指標】総資本回転率2.19回(2003.3期)

売掛債権回転期間3.92ヶ月(大手電機メーカー向け債権中心、4.5ヶ月が標準)
 棚卸資産回転期間0.33ヶ月(カスタマイズ品中心で余分な在庫不要、在庫水準も低い)
 固定比率42.3% (余計な資産を持たない)
 有利子負債残高 1,131百万円 有利子負債比率7.9%(株主資本に対して低い)
 有利子負債依存度3.5%(総資産に占める割合が低い)
 株主資本14371百万円、株主資本比率44.3%、BPS1,773

 【国内戦略】

国内向け売上高 03.3期 534億円  06.3期予想605億円
 エレクトロ二クスメーカーのニーズに対応して提案し売上拡大を図る。そのための多機能サービス(伝統的商社機能+情報力、技術力、物流)を提供。新規領域の開拓、新産業分野への進出で粗利を維持。20名の開発スタッフでオリジナリティのある商品を開発、情報をもとに売れ筋を考え出す。


カスタマイズ品の開発事例:
 1)低コストデジカメ液晶部反射板防止前面板
 2)携帯電話用ロゴプレート


顧客密着型の物流機能の提供
 EDIによる受発注システム、JIT生産方式、SCM構築支援


海外向け売上高

03.3期 78億円  06.3期予想195億円
 顧客の海外生産拡大に歩調を合わせてそのサポートを行う。海外進出企業へ国内と同様の多機能サービスを提供する。中国向け売上が拡大へ。


世界電子部品市場統計(富士経済調べ)
アジア(日中除く) 00年 34% 05年 36%
日本            17%     12%
中国            19%     27%
北米            14%     11%
欧州            16%     14%
需要総額         15兆円    18兆円

【中国戦略を強化】

 中国市場は今後部品生産でも一大供給地となる見込み。だが、現状は信頼性に欠けていて、要求水準を満たしていない。同社は自らの技術評価力、ノウハウを注入して今後高収益・成長分野の取り組みを行っていくために第3海外室を海外調達室に改組して調達機能の強化を図っている。なお、中国向けの売上高は2002.3期の14億円が2003.3期に41億円へと拡大したが、2003.9中間期において既に36億円余りの売上を達成。今2004.3期通期では83億円へと更に大きく伸びる見込み。同社では2006.3期には150億円の売上規模に達すると見ている。

【業績動向】

 03.9中間期の業績は好調。売上が過去最高をクリアしたほか、経常利益も01.9中間期に迫る高水準となった。通期においても売上高が前期比17%増の715億円、営業利益は同11%増の24.5億円、経常利益も同10%増の25億円を見込む。最終利益は同23%増の16億円を計画。EPSは197.7円を見込み、配当性向は連結EPSに対して25%を公約しており今期は年50円の配当実施を予定。

【中期利益計画】

 海外展開、高付加価値サービスの提供で利益率を向上させ生産性向上を目指す。同時に健全な財務体質を維持、株主価値の向上に努める計画。5年後の売上高1,000億円、東証1部上場が目標。連結営業利益率の目標は5%(5年後の売上高1,000億円計上で達成)連結ROEの目標を15%に設定している。なお、2004年はアテネオリンピック開催の年に当たるので国内市場を中心に液晶デジタルTVなどの需要拡大が期待されるほか、デジタルカメラの好調も継続しよう。北米においてカメラ付き携帯電話が今年は本格的に普及すると見られる点も明るい材料と言える。液晶等ディスプレイでは小型中心に伸びており、売上構成比を高めているが、セットメーカーの技術者とのコネクションを密にすることで情報の収集を行い営業部、開発部が連携し、今後も新たな有望商材の発掘、提案に努める考え。収益拡大が顕著な機能性樹脂メーカーと同様に付加価値の高い製品開発で同社の収益水準も高まりを見せる可能性が考えられる。

【リスクファクター等】

 同社に対する当面のリスクファクター等については次の通り、弊社では考えている。
(1)半導体サイクルに代表される電子部品等の需要の変動によって業績も影響を受ける可能性がある。
(前回は2001.3期から2002.3期にかけてそうした変動を生じた。)
(2)需給のタイト化で商材の調達が困難になる場合も考えられる。
(3)海外市場の事業拡大に伴う為替変動リスク

【投資評価】

 デジタル機器の普及とともに同社の業績は拡大しようとしている。他のエレクトロ二クス部品商社にない機能を果たすことで存在価値を高めることが株式市場における評価を高めるポイントとなろう。上場企業の中では黒田電気(7517・時価3530円・PER24.3倍)に近い業態である。同社は成長指向する割に株価は評価されておらず低PERに甘んじているが、類似企業との比較においては評価を高める余地が大きく、早晩見直されるものと期待される。

参考

【類似企業比較】 電子部品商社2社、高機能電子材料メーカー2社と比較

(1)時価総額と経常利益

  株価(19日) 時価総額A 予想経常利益B A/B
同社(2715東証2部)
1850円
151億円
25億円(2004.3期会社予)
6.0倍
黒田電気(7517東証1部)
3530円
558億円
42億円(2004.3期会社予)
13.3倍
リョーサン(8140東証1部)
1920円
721億円
83億円(2004.3期会社予)
8.7倍
日東電工(6988東証1部)
5930円
1兆304億円
500億円(2004.3期会社予)
20.6倍
鐘淵化学(4118東証1部)
826円
2953億円
300億円(2004.3期会社予)
9.8倍

(2)PER、PBR、配当利回り

  今期予想
EPS(円)
同PER
(倍)
BPS
(円)
同PBR
(倍)
配当金
(円)
配当利回り
(%)
同社
197.7
9.4
1773
1.04
50.0
2.70
黒田電気
145.5
24.3
1854
1.90
27.0
0.76
リョーサン
122.4
15.7
2835
0.68
40.0
2.08
日東電工
172.7
34.3
1266
4.68
36.0
0.61
鐘淵化学
44.7
18.5
549
1.50
8.0
0.97

【【試算】

 同社が仮に黒田電気並みに評価された場合の株価・・・3300円〜4800

PER 24.3倍・・・4804円 PBR 1.9倍・・・3368

経常利益対時価総額倍率 13.3倍・・・時価総額 332億円=時価4067

【業績推移】  (単位:100万円、%、円)

             

決算期

売上高

増減率

営業利益

増減率

経常利益

増減率

税引利益

増減率

EPS

2002.3

  52,821

-5.3

1,759

-14.7

2,087

-12.8

1,186

-12.7

160.8

2003.3

61,277

16.0

   2,214

  25.9

2,276

9.1

  1,300

9.6

158.2

2004.3E

71,500

16.7

2,450

10.7

2,500

9.8

1,600

23.1

197.7

2005.3E

75,000

10.5

2,600

6.1

2,700

8.0

1,730

8.1

213.7

2006.3E

80,000

6.7

3,000

15.4

3,100

14.8

2,000

15.6

247.1

     上記の業績見通しは同社の公表データによって作成しましたが、今後の事業環境によっては修正される可能性があることをご留意下さい。

本レポートの作成元:株式会社アイリス・ジャパン 代表取締役 松尾範久

     〒104−0032 東京都中央区八丁堀2−20−1(藤和八丁堀ビル6階)

       TEL:03−5542−7611 FAX:03−5543−0880

       URLhttp://www.irisjapan.co.jp

このレポートは投資判断の参考となる情報の提供を目的として提供するもので、銘柄の選択、投資時期の最終決定は投資家ご自身の責任と判断でなされるようお願いします。なお、このレポートの無断複製、転送等を禁じます。お問合わせは株式会社アイリス・ジャパン 松尾範久(社団法人日本証券アナリスト協会検定会員)03−5542−7611までお願いします。

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特選投資レポート
ミロク情報サービス(コード9928)

〜サービス化の進展、自社製品比率の向上で業績堅調〜

【会社概要】

株式会社ミロク情報サービス(英文名:MIROKU JYOHO SERVICE CO.,LTD

代表取締役会長兼社長:是枝 伸彦、  設立:197711月(公開:19928月)

事業内容:会計事務所及びその顧問先企業を含む一般企業への業務パッケージソフト及びコンピュータハードウェア、サプライ、保守サービスの提供を中心としたコンピュータ及び情報サービス関連事業

本社:〒160−0004 東京都新宿区四谷4−29−1

  TEL:03−5361−6369(代)  FAX:03−5360−3400(代) 

  URL:http://www.mjs.co.jp

 主要株主:エヌ・ケー興産、エヌ・ケー・インベストメント、是枝伸彦、日本証券金融、アルプス電気

 従業員数(連結):876名(20033月末現在)・内営業256名、CS281名、開発194名、事務135名 

主要ユーザー:全国8

【要約】

25,000余りの既存ユーザーである会計事務所や企業を対象として「ACELINK」、「MJSLINK」などのオンライン対応の新会計ソフトとこれに付随したサービスの提供で業績を拡大させている。当面はDOS版ソフトユーザーのリプレース需要の取り込みで業績は堅調に推移すると見られるが、既にその後の展開を睨み導入支援サービス、コンサルティングサービス、アフターメンテナンスなどのサービス導入を顧客に働きかけるための施策を打ち、単なるソフトウェアの売り切りから安定的、固定的な収入の確保を実現しようと考えている。IT化、ブロードバンド化が進展する中でユーザーとなる会計士、税理士事務所へのサービス拡大のため知識集約化を図る同社にとって新たな成長の芽が生まれている点は大いに注目されよう。また、これまで目立たなかった連結対象子会社群にも成長途上の企業が見出されるようになった。グループ企業も含めて今後、同社への評価も高まるものと期待される。

【投資ポイント】

1. 同社製品のユーザーは全国8,300余りの会計事務所とその顧問先を中心とする16,800余りの中堅・中小規模の企業である。こうしたユーザーに対して、これまでの主力製品であったDOS版ソフトに替わってかねてから推進してきた会計事務所向けの「ACELINK」や企業向けの「MJSLINK」などネットワーク対応の新ソフトウェアへのリプレースを働きかけてきたが、2003.3期より切換えが進展し、業績の向上傾向が顕著になってきた。

2.会計事務所向けは既に半分近くがリプレースされているが、企業向けはまだ遅れており、今後2005.3期あたりまではリプレース中心の需要増が期待される。同社ではリプレース促進要員として若い女性を積極的に活用。新規に20名を採用し定期的にユーザーのところを巡回してニーズを把握しながらリプレースを推進する構え。またリプレース後の事業戦略を睨み、これまでのようなハード・ソフトの売切り型の事業モデルからサービスを絡めた固定収入確保型の事業モデルへと大きく転換させていく方針。これにより固定費を固定収入で賄える安定した高収益体質企業への脱皮を図ろうとしている。

3.同社では旧来より中長期の経営戦略として「総合情報ネットワークビジネスの展開」を掲げ、全国会計事務所とその顧問先企業を中心に顧客の輪を広げてきたが、IT化やブロードバンドインフラの急速な普及によって一段とこうした事業環境が整ってきた。会計事務所向けには広く顧問先まで巻き込んだ「ACELINK WORLD」の構築、展開を推進しユーザー件数の増加を図るほか、会計事務所の紹介を含めた直販または間接販売による企業向けビジネスへも注力。20083月期の売上高経常利益率20%、株主資本利益率20%という目標に向かって収益向上に努める方針。

4.固定的な収入を上げるため同社ではいくつかのサービスメニューを用意している。その中の一つが会計事務所のIT環境をトータルでサポートし価値あるサービス提供を図るトータルバリューサービス(TVS)。現在の会員数は約5,000件。月額約1.3万円で同社のソフトウェアに関しての問合わせに答えて貰えるコールセンターが使い放題となるほか、税法改正対応更新ソフトウェアの無償提供、インターネットを通じて税務・経営情報提供などのサービスが受けられるなどの特典がある。同社では社内シンクタンクとして税経システム研究所を有しており、そこに30人の外部の客員研究員を招き、税務システム、商法、会計システムなど3つの研究会を設置し、研究活動の成果はユーザーへコンテンツとして提供されることとなっている。なお、TVSの月額利用料金の改定によって年間売上高は2003.3期の6億円から2004.3期には8億円へと拡大が見込まれる。

5.このほかソフトウェア使用料・ソフトウェア運用支援サービス料・ハードウェア保守料・ネットワーク保守料等の安定収入源の確保でストック収入の増加を図っていく方針。このうち伸びているのはソフト価格の年間15%を固定的に得られる仕組みの運用支援サービスである。また、将来的には会計事務所ユーザーについては定額料金によって常に最新のソフトウェアを提供する「ソフトフリー制度」を早期に確立することで一段と収入の固定化を図る計画である。  

6.20033月期の業績は売上、利益とも期初計画を上回る好調ぶりを示した。会計事務所向けに「ACELINKシリーズ」の販売が順調に推移。企業向けにおいても既存の「MICSNETシリーズ」は伸び悩んだものの、新規に発売した「MJSLINKシリーズ」が売上に貢献した。ソフトウェアの販売増に伴い、付随する導入支援サービス等も売上が拡大。TVSやソフトウェア運用支援サービス等に関わる固定収入も堅調で粗利率の高いソフトウェア、サービス収入が増加する一方で粗利率の低いハードウェアの売上低下で全体の粗利率は2002.3期の49.4%から55.5%へと高まった。開発部門外注費やサプライ用品仕入れ原価の低下も粗利率向上に寄与。また、自社製ソフトウェアの構成比のアップや人件費など販売管理費の節減によって営業利益は2002.3期の98,000万円の赤字から94,200万円の黒字に転換した。


【業績動向】

 
20043月期の業績は連結ベースで前期比7%増収、同32%の営業増益、同33%の経常増益、最終利益は同72%増を計画。2003.3期に続き売上こそ1ケタの伸びに留まるが、リプレース需要の拡大によって採算の良い自社ソフト製品やそれに付随したサービスの固定収入が伸びると見られ利益の伸びは大きいと見られる。

718日に2004.3期第1四半期の業績を発表。売上高こそほぼ期初見込み通りであったが、

収益的には利益率の高いソフトウェア及びサービス関連の売上増加に伴い粗利率が前年の52.4%から59.0%へと大きく改善されたため、計画(期初は営業利益210百万円、経常利益200百万円)を大きく上回った。営業利益は377百万円(前年同期比5.9倍)、経常利益は361百万円(同6.4倍)へと大きく収益が改善。通期の修正を行っていないが、7月もこの勢いが続いており少なくとも上期業績の上方修正の公算は高いと弊社では考えている。

連結対象子会社であるミロクドットコム、ミロクシステムトレーディング、エヌ・テー・シー(今期より連結子会社に加わった)、ミロク・エンジニアリング・サービス、ミロクシステムサポート、更には最近同社グループに加わった開発事業を手掛ける持分法関連会社リードまで含めた連結決算が単独決算以上に良くなってきているのも特徴的で20043月期の単独ベースでの売上の増加額は3億円なのに対して連結ベースでは14億円の増加を計画している。

特にソフトウェア開発その他を手掛ける3社(ミロクドットコム、ミロクシステムトレーディング、エヌ・テー・シー)の外部売上高は2004.3期において116,900万円が見込まれる。このうちミロクドットコムはWeb版アプリケーションの販売、電子認証サービスなどで成長、今期は前期比44%増収(グループ外売上)を見込む。システム開発受託・仲介・コンサルティングのミロクシステムトレーディングの今期売上高も前期比7.4倍増(グループ外売上)と大きく伸びる見通し。また保守・サポートその他のサービスを手掛けるミロク・エンジニアリング・サービス、ミロクシステムサポートは両社とも黒字を維持。収益に安定して貢献する見込み。中長期的に見てもこうしたグループ子会社の外販拡大で連結決算の拡大が期待される。

【リスク要因】

 
リプレース需要は今期から来期にかけて続く見通しであるが、それが一巡した後の業績展望がやや見え難いことに加え、圧倒的な利益率を誇るOBCOBICなど同業他社との競合が激化する可能性もある。今後一段のコスト削減努力による収益性向上や固定的サービス収入の拡大が求められる。

【バリュエーション】

 
同社株は収益構造の変革期の中で思ったほど業績が向上せず、長期低迷を余儀なくされてきたが、ここに来てようやく業績向上の方向が見えてきたことを背景に上昇傾向が見られるようになってきた。現状のPER19倍台であるが、この水準は同業5社(PCAOBCOBICTKCJDL)平均予想PER21倍とほぼ並ぶ水準である。ただ、同社のここに来ての業績の伸びは顕著で通期業績についても上方修正の余地が高まっていることから、今後更に見直されるものと期待される。最終利益は退職給付変更時差異の特損9,900万円の計上を行うことから実質的なEPSより低いためPERがやや高いように思われるが、実質的な予想PER16倍程度に過ぎない。今後の収益向上を加味した上で中期的な目標株価を900円とする。なお、同社では昨年6月の定時株主総会で上限150万株の自社株買いを決議。前期中に308,500株取得したのに続き今期に入っても4月以降6月までの累計で249,500株取得した。企業価値の高まりや株価の下支え要因となる点で評価できる。また、年20円配当の実施で配当利回りが3%台と高い点も注目される。

参考

1.収益・財務・株価指標 

ROE:今期予想6.3%(前期実績3.7%)、売上高経常利益率:今期予想6.0%(前期実績4.8%)

有利子負債6,831百万円(前期末)、現預金3,711百万円(前期末)株主資本比率42%(前期末)時価 632円(722日)時価総額 95.7億円 予想PER19.2倍、実績PBR1.21

今期予想一株当たり配当金20円、配当利回り3.16

2.             セグメント別連結売上高・粗利率推移(単位:百万円)

セグメント

2002.3期

構成比(%)

2003.3期

構成比(%)

伸率(%)

2004.3期E

構成比(%)

伸率(%)

ハードウェア

3,466

19.7

3,310

17.8

-4.5

3,622

18.1

9.4

粗利率(%)

16.7

 

10.3

   

11.4

   

ソフトウェア

6,970

39.6

8,037

43.2

15.3

8,533

42.7

6.2

粗利率(%)

53.2

 

57.7

   

61.3

   

サービス

5,505

31.3

6,004

32.2

9.1

6,586

32.9

9.7

粗利率(%)

73.4

 

81.0

   

75.9

   

サプライ用品

1,422

8.1

1,095

5.9

-23.0

1,156

5.8

5.6

粗利率(%)

24.7

 

38.5

   

40.0

   

その他

224

1.3

173

0.9

-22.8

100

0.5

-42.2

粗利率(%)

40.5

 

92.4

   

-

   

合計

17,589

100.0

18,622

100.0

5.9

20,000

100.0

7.4

粗利率(%)

49.4

 

55.5

   

55.0

   

3.             業績推移  (単位:百万円、%、円)

             

決算期

売上高

増減率

営業利益

増減率

経常利益

増減率

税引利益

増減率

EPS

2001.3

19,749

-9.5

684

-34.6

618

-40.2

136

-39.0

8.8

2002.3

17,589

-10.9

-980

na

-1012

na

-852

na

-

2003.3

18,622

5.9

942

na

899

na

290